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旅の記事(アフガニスタン)

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フォトジャーナリストを目指していた僕は旅に出る。そこで出会う人々の熱気、今を生きる歴史遺産、子供達の笑顔に出会いと別れ、とくに印象的だったアフガニスタンの記事をまとめています。
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#小説

カブールのバザールとチャイハネ

アフカニスタンに入国したその日、ジャララバードはタリバンとの遭遇率が高いということで一気に首都カブールに移動した。舗装されていない道をボロボロの車が凄まじい砂埃を立てながら進んで行く。 街の中心部につくと、バサールの熱気が凄まじいことに驚いた。僕は荷物を安宿に預けると早速散策に出かける。ちょっと前に不幸な出来事があった街とは思えない熱気を感じ、やはりここはアジアのど真ん中なのだと天を仰いだ。街の熱気が太陽と戦っているような、そんな空気を感じたのだった。 かつて、カブールは

「ほしゅまざー」と「かしゃーん」

「ほしゅまざー」はダリ語で「おいしい」の意味である。僕は何を食べても「おいしい」と言うことにしている。このワードは10以上の言葉で覚えたと思う。そして「かしゃーん」は「きれいですね」を意味する。例えばチャイハネでチャイを飲むときには「ほしゅまざー」それ以上のものを感じたときには「かしゃーん」で現地人との会話が円滑に進んでいくのである。 カブールに到着して、僕達は5人になっていた。韓国人3人組と合流したのである。5人いれば車のチャーター(ヒッチ)もしやすくちょうど良い。ちなみ