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【自然環境部会コラム】自然を訪ねて(9)再加入して1年を想う

 昨年(2022年2月22日)、17年ぶりにかわごえ環境ネットに再加入しました。4年前に埼玉県生態系保護協会川越・坂戸・鶴ヶ島支部の支部長になり、組織内外から加入について打診がありました。22年前、かわごえ環境ネット設立当初、生態系保護協会の支部長が環境ネットの理事長に就任し、私に支部長をしてほしいとの依頼がありました。当時50歳の私は、重度の精神障害に見舞われていました。仕事の重圧と自然保護ボランティアの両立がうまくできず、支部長依頼を固辞しました。しかし、支部役員は辞めないで事務局的な裏方の担当をさせていただき、食いつなぎました。そして、62歳に発症した癌も克服し、前支部長の体調不良により、4年前の69歳の時にやっと支部長を引き受ける勇気が出ました。

 また、幸いしたのは生態系保護協会支部としては脱退しましたが、支部役員の2名の方が個人会員として活躍されていました。その方たちからの加入要請や元生態系支部役員をされていて現在理事をされている方やその他の理事からの声掛けもありました。私はありがたいと思っていました。しかし、通常の支部活動を担っていただいている3名の方が、環境ネットに加入すると活動が増えて負担になるのではないかと心配して加入反対でした。私は時間をかけてじっくり話し合い、支部役員が《全会一致》になったら加入しようと辛坊強く話し合いを継続しました。丸2年話し合っていく中で、環境ネットは個人、自然保護団体、事業者、行政の連合体であり、各組織での活動に支障をきたさないということの共通認識に至り、晴れて再加入するに至りました。

 1年を振り返り、再加入してたいへんよかったと実感しています。私が支部長になり、ある理事に「第20回かわごえ環境フォーラム」に「伊佐沼の鳥類調査の報告」を発表していただきたいとの依頼がありました。苦労をしながら40年間の伊佐沼の野鳥観察データや全国の《ガンカモ調査》等々を調べて資料を作り発表したことで、これまで私が関わってきたボランティアの一区切りの総括ができました。また、2021年環境フォーラムを傍聴してさまざまな活動をしている方々とのつながりができていたことも大きな要因になりました。

 この1年、生き物調査、自然環境部会、社会環境部会、総会、クリーン活動等々に参加して大変勉強になり強い刺激を受けました。また、今年の第21回かわごえ環境フォーラムでは、念願の「キタミソウの歴史と分布」をテーマに発表することができました。特にうれしいのは、3年目にして我が生態系保護協会の3名の支部役員と伊佐沼野鳥保護で連携を取って活動している日本野鳥の会の2人の役員も私の発表及び午後の若者とのワークショップにも参加され、環境ネットが川越以外にも広がっていることを実感しています。

伊佐沼のキタミソウ調査(2023.3.31撮影)
九十川河口のキタミソウ調査(同日撮影)

(福原時夫)

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