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【3人の猫~猫的生き方の研究】第1回:理想は猫的生き方



3人というのは、私とパートナーと猫のことである。
ウチの猫はどうも自分を猫と思っていない節がある。
そして、少なくとも私は猫の生き方が理想だと強く思っている。
そこで、3「人」とした。

猫との生活は、4年と4カ月続いている。
茶トラのオス、4歳8カ月。
名前をイチという。
ウチでは初めての猫で、長男。
9月1日に来たので、イチと名付けた。

保護主さんによれば、
静岡県の伊豆高原の野原で、弟猫と一緒に捨てられていたらしい。
イチが私のもとに来たのは。2019年9月。
生後5カ月だった。

当時はまだ、私の母が存命だった。
母と私とイチ。
3人の生活は、穏やかに過ぎていった。
イチはたまに脱走していたが、必ず戻ってきた。
母の最期を1人で看取ったのも、イチだ。
それはまた、別稿で伝えたいと思う。

それから約4年。
イチは人間で言えば、34歳くらい。
すでに立派な成人猫である。


昨年4月に、東京から8時間かけて熊本に新幹線で移動した。
私がパートナーとの熊本生活を始めることにしたので、
必然的にイチも同行することになったのだ。

イチは道中食事を戻し、ひと言も口を利かなかった。
家に着いたらぐったりして、2~3日はトイレも食事もしなかった。
かなりショックを受けていたようだったが、
いまや新しい住処となった一軒家を縦横無尽に走り回っている。

3人で生活を始めたのが、昨年4月末。
生活は基本、猫中心に回っている。
どこの猫飼いさんたちもそうだろうが、
“人間の下僕化”は抗いがたいのである。


毎日イチを見ていると、本当にうらやましいと感じる。
彼は、そこに居るだけで愛される。
彼は、自分が快適と思える場所に必ずいる。
好きなことを、好きな時間に、好きなだけやっている。
他の2人の都合は全く考えていない。

どう見ても、我々人間より幸せそうだ。
幸せと思わなくても、不快ではない→快適であることは間違いないだろう。
「これって、理想だよな」
私は毎日そう感じている。

そうして、
「猫のように生きるためにはどうすればいいのか」を
模索する日々が始まったのである。

(つづく)

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