中学時代の印象に残ってる先生の言葉

先生について

還暦近い社会科の先生がいた。ずっとうちらの学年の学年主任で私は中2の時の担任の先生だった。
有名な女優さんの恩師としてテレビに出たこともある。
もそもそ喋る感じで先生と喋ってると自分が考えてることを全部見透かされる気がした。
だから先生と喋る時は表情を変えないように、目が泳がないように気をつけて喋っていたのが懐かしい。

授業ではなかなか怒らないけど怒るとすごく怖い。
でも、部活ではよく怒ってるイメージだった。先生はバレー部の顧問で怒鳴り声が私の所属していた軟式テニス部のテニスコートまで聞こえてきて、あまりに怖いもんだからあんまりそっちを見ないようにしていたほど。

その言葉とは

先生がよく口にしてきた言葉がある
「慣れって怖いですよ」

私たちが入学した当初から先生は何かとつけて息をするかの如くその言葉を口にしていた。
また言い方が占い師みたいでこちらを諭すような感じだから説得力はすごい。
でも当時の私はあまりピンときてなかった。

でも、「慣れって怖いですよ」の意味が少し大人になった今、だんだんわかるようになってきた。

学校生活において、程よい緊張感がなくなるのは生活態度が悪くなったり、成績低下につながったりするという意味で主に先生は言っていたんだと思う。

でも、自分自身が〝生徒らしい〟立場に置かれなくなった今、根本は変わらないが少し別の意味でその先生の言葉を捉えるようになった。

コロナの影響も大いにあるのかもしれない。
当たり前が当たり前じゃない。
言葉にするとものすごく軽く聞こえてしまうけれど自分にとって当たり前になっていることが、そのどれもが最初は新鮮であった。
慣れることで新しい良さに気づくこともあるが、それが自分にとって新鮮なものであったことを忘れてはいけない。

私の身の回りで例に挙げるなら、観劇が好きだから、いつも歌舞伎や宝塚の舞台を毎月観られることは決して当たり前ではない。

週に何回も、よしもとのお笑いライブに行ってお気に入りの芸人さんを観られるのも当たり前ではない。


こんなこと書いてると今の状況も相まっておセンチメンタルな気持ちになってしまいがちですな。

まとめ

いつまでも新鮮でいるのは難しいけど、「慣れって怖いですね」という先生の言葉を時々思い出して、自分が魅せられた世界が当たり前では成り立たないことを忘れないでいたい今日この頃。

自分が受動的な立場に置かれた際の例をあげたが、そうでない時も同じことが言える。

お勉強やお仕事なんかも、慣れてきたら気持ちは楽だけど最初の不安感や新しいことに向かっていく時のあの独特の心意気をどこか心の隅に住まわせておきたい。

それを忘れないためにも中学時代の先生の言葉、
慣れって怖いですね

という言葉と共に先生の顔を時々思い出して、ピリッとさせて生きていきたい。


読んでくださりありがとうございました♡





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