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火事になった時に読むものをまとめました

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火事になると、その瞬間から世界は一変します。その時に何かの助けになればと、自分の経験をかきつづけています。直後は本当に大変だと思いますので、これだけ読めばをまとめました。
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#人生

家が火事になりました。

人生には時に思いがけないことがおきます。 その朝、僕は仕事仲間とともに、首都高で移動していました。そこに突然、出勤途中の妻から電話がありました。 「我が家が燃えてるらしいの」 「えっ、なに燃えてるって」 「とにかく家が燃えてるの」 最初はなにをいっているのか全くわかりませんでした。でも胸騒ぎを押さえながら自宅に戻ることにしました。すぐに高校3年生の長男と連絡をとりました。家族全員が避難できていることがわかり、一旦はほっとしました。でも息子は興奮した声で最後にこういい

ぬいぐるみは、人を幸せにする。

 人を、人たらしめるものとは一体なんなんでしょうか。食べたり、寝たり、生殖への欲求は動物にもあります。  それは「何かを愛おしむ」ことなのかもしれません。  火事の朝、パジャマで間一髪で逃げ出した小学校6年生と3年生の娘たち。幸いなことに怪我ひとつありませんでした。しかし彼女たちは「日常」のほとんどを失いました。ランドセル、教科書、靴、漫画、コスメ、アクセサリー、すべてが真っ黒な炭になってしまいました。  その日から、家族5人でAirbnbでの生活を余儀なくされました。

火事にあったこと、ずっといえなかった。

 1週間前、僕は火事にあいました。その経験を人に伝えたいと、noteで「家が火事になりました」という記事を書きました。  その後、沢山の方から、メッセージをいただきましたのですが、印象に残ったことがあります。「火事にあったことをずっといえずにいた」という方が複数いらっしゃったことでした。放火や延焼など、その方たちはむしろ被害にあった側でした。それでも、なかなか人に言えないのが、火事なのかもしれません。  火事はすべてを奪う、といいます。  僕らの寝室は火が回らなかったの