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美術展_フランシス真悟「Exploring Color and Space-色と空間を冒険する」

両手を広げて、目の前の色彩にダイブしたい

そんな衝動が幾度も湧き上がった展覧会


訪れたのは、春霞前の快晴だった。
はじめましての、茅ヶ崎市美術館。

フランシス真悟さんのことは、この展覧会で初めて知った。
別の美術館で、チラシコーナーを横目に通り過ぎようとしたとき、本展のチラシが一瞬だけ視界に入った。そのまま帰ろうかとも思ったが、“気になった感覚”が気になり、戻ってチラシを手にしたのがきっかけだった。
「戻ってよかった!」
チラシを見て、これは絶対に好きなやつだ!!と確信した。

Infinite Space (sunshine turquoise)


全身で色を浴びる。
全身で光を感じる。
吸い込まれそうになる…というより、吸い込まれたい願望!!!
ダイブしたい衝動にかられては、まぁまぁ落ち着けと、目を閉じて一呼吸おく、を、怪しまれないようにこっそりと繰り返した。

Infinite Space (luminous abundance)
ダイブしたいダイブしたいダイブしたい…!!!


作品は、鑑賞する距離や角度によって、驚くほどに表情を変える。
展覧会では、自然光を入れない時間帯が設けられていて、作品の見え方の変化を楽しむことができる。

真っ直ぐに見つめたり

Radiant Reflections (goldenblue)


ギリギリまで近づいてみたり


しゃがんでみたり


色と光が交差し、溶け合い、融合する空間の、なんと心地良いこと…。
天窓から差し込む自然光が反射して、色が細やかに煌めくさまは、穏やかな水面を眺めているかのようだった。
この美しさは、現地でしか味わえない感動だ。

Four Sides Equal (emerald-violet)


曇りの日や雨の日は、一体どんな表情をするのだろう。
雪の日は?夕焼け空は?月明かりは?
実際の見え方は分からないけれど、分からないから、空想してみたり。


色のエネルギーは地下へと続く

地下へ降りる階段の天窓から注ぐ光も、佳きなのです


地下に展示された作品群は、1Fの作品とは違った趣。
更に増していく色のエネルギーを、バーーン!!と浴びて、もう、涙をこらえながら向かい合った。

Into Space (violet-turquoise)
色の層を、連なりを、観ているだけでたまらんのです。。。
Blue's Silence (passion incarnate)

ブルーの空間も最高だった。。。
Silent Light (sky)


それにしても、茅ヶ崎市美術館。
ゆっくり、じっくり鑑賞するのに、"ちょうど良いサイズ感"も気に入ったけれど、心地良さを際立たせてくれたのは、美術館スタッフの皆さんが、とても優しかったことも大きい。
“つん”とも“すん”ともしていなくて、接したどのスタッフさんも温かな方ばかり。なんだか、感動した。。。
人と接するのは苦手だ(と思っている)けど、人に優しくされると、こちらも優しさで返したいと思うんだよなぁ。

色と光に浄化され、スタッフさんから優しさをいただく・・・
とても気持ちの良い美術館での、本当に心地の良い展覧会でした☆彡


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