韓国語 語源マラソン〈ㅂ(p)〉頭音の単語

久々の語源マラソンです・・・久々なので、アキレス腱が切れないように用心しながら始めます。

바(こと、ところ) 現代語では「그렇게 말한 있습니다(そう言ったことがあります)」のように、「こと」意で使われるのが多数だが、元は「場所」の意もあった。女真・満洲語ba、また日本語ba(場)と対応語か。

바가지(柄杓) 瓜を表す「박」に小化語「아지」を以て成った語。つまり「瓜皮の水すくい道具」が原意。ここでは아지は→道具への意味転換を担う。昔朝鮮では、食べた瓜の皮を日干しして固くし、これを→柄杓として利用した。

바다(海) 古語「바라(青)」に語源との説。海は青い。

바라보다(眺める) 「바라(動)」と「보다(見る)」の合成。原意は〈顔を動かしながら関心のある対象を見る〉。

바람(風) 「불다(風が吹く)」の名詞化か。ところで「願う」意の「바람」と同音なのが関心深い点。朝鮮の古い詩に

涙は落ちて燃え上がる
思いよ風に乗って届いておくれ

というのがあるが、届いておくれというのはまさに「願い」。両者に関連性ありか?の探求は永遠の課題。

밝다(明るい) 「불(火)」に語源説。「붉다(赤い)」「 밝다(明るい)」共に불に語源との説。たしかに火は〈明るい〉の象徴。
 
 中国の王朝「明」も「火」を象徴したとの見解あり。王朝名「明」が単純に火の明るさを象徴したか、火をもって〈国家としてのエネルギー〉を象徴したかは自分には不明。漢族の王朝だった明を占領した満洲族の王朝「清」は水を象徴した(これ、水の満族が火の漢族に勝つ、との概念だったか??)。ところで、ツングースの分派である女真族にせよ満洲族にせよ、伝統的に川そして水を崇拝したという。
 来年は辰年だが、龍神は中国や朝鮮で「雨を降らす」海の神。水と関連が深い。満洲族の国家・清の紋様にも龍が描かれている。

배우다(習う) ①빛つまり光に由来か。この説によると、배우다の原意は〈教授され光が差す如く物事を理解する〉
        ②머리(頭)を배(腹)にかけて〈食物を腹に入れるがごとく知識を頭に入れる〉という発想から、との説。こちらは民間語源か。この説によると「우」は使役接尾で、배-우-다(腹にさせる)なのだというが面白い説だ。 

봄(春) ①「춘(春)의 예쁜 경치를 봄(春の綺麗な景色を見ること)」からとの説。つまり動詞보다(見る)語源説。
     ②봄または옴という「最初」を意味する朝鮮古語に由来との説。たしかに春は四季の最初ともとれる。

부끄럽다(はずかしい・照れる) 「붉다(赤い)」に由来説。これは「はずかしい・照れる」時に顔が赤らむとの発想から。たしかに、童詩(子供の詩)で、頬に赤点をつけた朝鮮の伝統結婚衣装の花嫁を言って、「부끄럼쟁이(照れ屋さん)」といったものもあり。

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