恥の多い人生
人がたくさん集まる場所でもすみっこが好きで、みんなで何かやる事になったおりなどはなるべく目立たない、スポットライトの当たらない役割を選んでしまう。
性格なんだろうか?
トンカツや羊羹などのはじっこが好きな人は結構いると聞く。僕もわりかし好きな方だ。
はじっこも好きだが、トンカツなどははじっこよりももっとはじっこ、衣のカスが好きだ。
箸で持ち上げた時にこぼれ落ちた揚げカス、あれをわざわざつまんで口に運んでしまう。
食い意地が張ってるようにも見えるのかもしれないが、違う。ああゆうものが愛おしく感じてしまうのだ。
おそらく、揚げカス自身は何も思っていないのだろうが、彼らが僕の前に来るまでの間の事を想像してしまう。
無事に口に入った衣のはこぼれ落ちた揚げカス達を見て何とおもうのだろうか。もしかしたら馬鹿にしてるかもしれない。「自分達はああならなくて良かった」などと思ってるのかもしれない。
そんな事を想像してしまうのでこぼれ落ちた揚げカス達を無惨にゴミにしてしまうのが忍びなくなってしまう。
何故こんな事を考えるのだろう。
自分が小さい頃から人から馬鹿にされる事が多かったせいだろうか。はたまた生まれ持った感受性なのか。ハッキリとはわからないがこれからもこの習性を改めるつもりはない。
このわけのわからない習性は何も食べ物のことだけではない。
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