アメリカでクレジットカードを発行する

アメリカ在住の駐在員や学生に向けはじめてクレジットカードを発行するまでの手続きをこのページで紹介します。

1. 社会保障番号/ソーシャルセキュリティーナンバー/SSNの有無

アメリカでクレジットカードを発行する場合、基本的にSSNを所持していることが前提となります。原則としてアメリカ国内の学生の場合でSSNを所持していないが所持したいという場合はキャンパス内でのアルバイトの申し込むことでSSNの申請が可能です。ただし、Bank of America, Citi, Discoverの中にはパスポートのみで申請できるカードもあります。その大抵がSecured Credit Card/セキュアドクレジットカードと呼ばれるもので、カードの発行時に一定金額をデポジット/事前入金することでその金額まで擬似的にクレジットカードとして使用することが可能となります。クレジットカードではないためキャッシュバックや入会ボーナス、カード特典は基本的に付与されません。その代わりセキュアドクレジットカードを使用することでSSNなしでクレジットスコアを蓄積することができます。クレジットスコアについては2にて述します。SSNがない場合でのクレジットカード選びについては別記事にて紹介します。

2.クレジットスコア

アメリカでは国民ひとりひとりがクレジットスコアと呼ばれる信用スコア、日本でいうクレヒスを持っています。クレジットスコアは最大850で数値が大きければ大きいほど、信用が高いことを意味します。クレジットスコアは所有するカードの枚数や口座を開設してからの年数、信用情報にキズがないかなどの要素よって計算されます。クレジットスコアによって申請できるカードの多さが異なるため、申請する前に必ず自分のスコアをチェックし発行が承認される可能性が高いかどうか見極めることが大切です。

3. Secured Credit Card/セキュアドクレジットカードの発行

この記事はアメリカでクレジットカードを初めて発行するという方に向けて執筆しています。このパートではアメリカで全くクレジットカードを発行していない方に向けての手順を説明しています。すでに自分のクレジットスコアを確認できる方、またはアメリカ発行のクレジットカードを所持しているということは次のパートまで呼び飛ばしてもらって問題ありません。

この記事の最初に説明したとおり、セキュアドクレジットカードの発行がクレジットヒストリーの構築には必須です。セキュアドクレジットカードの発行は銀行口座を開設した銀行で行う必要があります。一番簡単な方法としてはご自分の銀行に行きセキュアドクレジットカードを発行しているか尋ねるのがよいでしょう。ただし、Chase/チェイス銀行はセキュアドクレジットカードの発行をしていないため、Chaseの口座のみをお持ちの方は新たな銀行口座を開設してください。私は学生であり、口座維持費が無料のBank of America/バンク・オブ・アメリカを開設し、セキュアドクレジットカードをクレヒスの構築に利用していました。SSNがないという方で、以下のリンクでSSNの入力を求められた場合は、店舗に行きパスポートのコピーをとってもらうことで発行可能です。発行後1週間程でカードが設定した住所に送付されるので、アクティベートを終えてカードを使い始めてください。


4. クレジットスコアの構築

入会特典やサービスの豊富なクレジットカードの申請には高いクレジットスコアが不可欠です。一般的に600後半が最低ラインで700中盤のクレジットスコアがあれば1枚目のクレジットカードの申請が可能です。クレジットスコアの確認方法として、例えばBank of Americaであればアプリ内からFICOスコアとして確認できます。ただしFICOスコアの構築にはカード発行から6ヶ月かかります。Credit Karmaなどのクレジットスコア確認用のアプリを使うことでカード発行から6ヶ月以内であってもスコアを確認することができます。Credit Karmaについては別記事で紹介します。

クレジットスコアを効率よく上げる方法として以下のことに気をつける必要があります。

a.支払いの延滞をしない

一度でも支払いの延滞があると、延滞履歴がスコアに大きく悪影響を及ぼします。一度でも支払いの延滞があるとOn time paymentが100%から90%台に落ちてしまい、その先ずっとスコアに影響を及ぼすため注意してください。支払い延滞の履歴がある顧客はカード会社にとって大きな不安材料になります。

b.クレジットカードを使いすぎない

Utilizationというクレジットカードの使用率がスコアに影響します。Utilizationが高いとカード会社はこの顧客はお金に困っていてクレジットカードの利用額を最大利用しなければいけない状況にあると判断される場合があります。スコアを構築するためだけが目的であるならば使用率は1−3%に留めるべきとされています。だからといって全く利用しないというのもスコアの向上において逆効果です。6ヶ月から1年カードの利用が無いとカードが会社からキャンセルされてしまう場合があるためです。

以上のことに気をつけてセキュアドクレジットカードを6ヶ月以上利用すれば6ヶ月後には600後半から700前半の、次のステップに進むに十分なスコアになっているはずです。


5.クレジットカードの申請

初のクレジットカードの申請に必要なスコアを構築したのちは、申請するカード選びが大切です。アメリカではChaseとアメリカンエクスプレスが人気です。カードの選び方については別記事で詳しく解説しているのでそちらもご覧ください。









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