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人工内耳手術日記8日目:ダイナミックに頭を洗われる

人工内耳を頭に埋め込んでもらう手術をうけてから4日目。眠剤ベルソムラの威力は1日だけであった。0時に目がさめてからは1時間おきに目が覚める。3時以降は寝られなくなったので考え事したり、スマホで調べ物したり、各種の妄想をしたりして過ごす。あきらめて5時に起きる。

今日は日曜なので先生がたはみんなお休みで、朝の診察も何もなし。外来棟も静か。

同じ部屋の患者さんは、自分含めみんな中高年くらいの女性である。今日は向かいの患者さんに飴をもらったのでお返しに実家から届いた荷物(自宅から病院への郵便物転送届けを入院日に出しておいた)にあったお菓子をさしあげた。ほとんど聞こえないので会話を交わすことは頻繁にはないのだが、コロナ対策で見舞いも制限されている現状、誰かが近くにいるのは安心である。

看護師さんに5日ぶりに頭を洗ってもらうことに。「美容院みたいに洗います」とホワイトボードに書いてくれて、洗髪台のところの椅子に腰掛けて、傷のところは台におかずにちょっと浮かす感じで後ろに倒れる。洗い方が石川県民の車の運転のようなダイナミックさで、傷のところをがりっとやられないかひやひやした。たぶん爪立てていたような感触。ようやくおわったら筆談のメモに「髪の毛たくさん抜けました」。だと思った…。でもおかげで血のこびりついたのが取れてずいぶんさっぱりした。

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洗ってもらってさっぱり

仕事の準備などやることはたくさんあるのに退屈で退屈で。人がいなくて自分の耳鳴りしか聞こえない外来棟まで散歩したり、個人ウェブサイトの更新したり。YouTubeの落語はなんにも聞き取れないから聞かなくなっちゃった。最近全然趣味の落語のことをしていない。「笑点」だけは見るかとデイルームへ行ったら、おじいちゃんたちが相撲を見てたのであきらめた。

こちらに来てから明らかに体力が低下した。いつもは勤め先に行って帰ってくると10000歩は歩いているのだが、せいぜい3000歩台、多くても5000歩台である。少し歩くと息切れがする。勤め先に行くときにはバス停まで1.5キロほど歩かないといけないので、体力の回復をつとめないといけない。

人工内耳の手術の解説論文をみたけど、いまいちどこをどう手術したのかがわからなかったのでYouTubeで海外の手術動画を見た。骨削ったってどこをどう削ったのかわかった。めまいも舌のしびれも顔の動かしにくさもなにもない。むしろ今この程度の痛みですんでる方がすごいなと思った。

夕方5時半過ぎに主治医のB先生が来てくれる。傷口の方は大丈夫、だんだん痛みは減るけどバイキンはいらないように気をつけてと。さっきなかなかダイナミックな洗われ方だったので診てもらえてよかった。B先生は祝日に夜勤か…。たいへんだなあ。ていうか、自分も仕事の準備を消灯後までしているわけだが…。

明日の仕事の準備はまあまあ終えたので、眠剤飲んで寝る。

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