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難聴の原因が希少疾患とわかって人工内耳になるまでの体験まとめ(5)

補聴器をつくるの巻8

まだ自分の補聴器はできていないが,デモ機を用いていろいろ実地経験を積んだ。
以下のような感じ。

のみかいの場は補聴器は役立たない。というか,聞き取るのにこつがいると思う。自分が苦手な低いほうの周波数の音がみんな大きくなってしまうので,人の声の騒音の中でみんな口ぱくっていう感じだった。両耳でも片耳でもどっちでもあまりかわらない。つけないよりはぜんぜんいいけれど。それで,口の動きをガン見して,入ってくる音と同調させるという練習をしていた。自分と話す人は口ばかり見られているように思うかもしれない。

学校の健康診断。のぞきこんでやるタイプの視力検査で,ざわざわしたなかで回答するべき記号の番号を口頭で指示されるのが苦手だったが,まあまあだいじょうぶだった。

某噺家師匠(注:現在演芸番組の司会をしている)独演会。席は1階席の後ろの方の中央だった。マイクをつかっているので,声は大きすぎるくらいによく聞こえるのだが,やっぱり顔が見えないと聞きとりが難しいときがあった。あと結構早口だったので,セリフが正確にひろえたのは主観的評価で5,6割くらいだろうか。はずしてもつけていてもあまり変化を感じなかった。

マクドは超絶うるさかったので補聴器外してた。

担当している授業がはじまったので,デモ機をつけて望む。前から3列目に座っている学生の質問が教壇にいたままで理解できた。うれしかった。
学会発表では口頭発表は選択せず,研究会の発表も何度も聞き返して迷惑をかけてからやらなくなり,シンポジウムやワークショップの話題提供もほぼぜんぶ断りつづけてきたのだが,補聴器になれたらいつかやってみたいと思う。
つづく
2009年04月15日02:05

補聴器をつくるの巻9

4/20 10:00-11:00ごろ 耳鼻科にて。

注文していた補聴器を受け取った(写真)。
外資系メーカーのシリーズBという機種である。

その場ですこし調整をしてもらって,聞こえる感じをたしかめた。いちばん始めに借りたシリーズSの片耳使用版よりは音の上げかたが小さいらしい。ボリューム調整できるアクセサリと補聴器本体の使い方の説明を受けた。
ボリュームは上下6デシベル分変えることができる。

音が小さく感じられるかもしれないので,その時はまた調整に来て下さいということで,しばらく試してみることになった。補聴器用空気電池5パックと補聴器の乾燥ケース(上の写真の後ろにうつっている入れ物)もつけてくれた。ずっとつけていると汗などぬれるので,使わないときはこのケースに入れておくのである。ケースの中にはスポンジとシリカゲルが入っている。
ということで,補聴器やさんには2ヶ月もの間お世話になった。

ちなみに,支払いは来週補聴器やさんに行ってカード払いになった。45万円。これでもけっこうまけてもらっているのだ。

そのあと診察を受ける。鼻をみてもらう。鼻の掃除。金属の綿棒みたいのを鼻の奥までつっこまれたまま放置されてる自分の姿は,いつもなんだかまぬけな感じである。しばらくすると,2本同時に痛くしないでしゅっと瞬時に抜いてくれるのが職人技ってかんじでかっこいい。

鼻が通るようになったので漢方を飲み続けたいことを申し出て,荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)をさらに1ヶ月分処方してもらった。通院はとりあえず今日で終わりで,今後は補聴器やさんで調整することになった。最後にネブライザー。

耳鼻科の先生にもとてもお世話になった。ちなみに,ここには音声外来もある。非常勤講師の仕事で週末になるとのどがからからになるので,こちらでもいつか世話になりそうである。

2009年04月25日00:43
以下、当時の日記についたコメントへのレス抜粋

  • 機種選びはなかなか難儀しました。価格と慣れていたことから,耳かけ型にしたのですが。電話の時は耳穴式がよさそうですよね。わたしもめがねをかけています。耳かけ型だとたしかにぶつかりますね(笑


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