【思考整理】ポケモンカード対面デッキ構築の考え方

ポケモンカードのデッキを新しく作る上で考慮することの個人的な言語化です。タイトルにある通り、対面デッキ、すなわち相手のバトル場のポケモンを倒すコンセプトでデッキを構築する場合の考え方です。また、ジムバトルで上手くいけば優勝できるかもしれないが、まずは1〜2勝を目指すデッキを作る考え方です。


対戦の勝利条件について

基本的には「先に」サイドを6枚取ったプレイヤーの勝利
(例外)デッキ切れ(LO)、時間切れ

ポケモン(アタッカー)の基本の考え方

ポケモン(アタッカー)を評価する時、基本的には以下の軸で考えることとする。
気絶したとき、サイドを1枚取られるポケモン(非V・ex)→最低でもサイド1枚は取りたい
気絶したとき、サイドを2枚取られるポケモン(V・Vstar・ex)→最低でもサイド2枚は取りたい
気絶したとき、サイドを3枚取られるポケモン(Vmax)→最低でもサイド3枚は取りたい
※まずは「進化による立てづらさ」等を考慮外とする。
(2進化なら、その分+1枚ぐらいサイド取って欲しい等)

この考えに基くと、そのポケモンが気絶したときにとられるサイドと同じ以上のサイドをそのポケモンは取れるのか。取れない場合、そのポケモンで技宣言する価値(盤面の破壊等)があるのかを考える。
(例1)サーナイトexデッキ
サーナイト(ブレインウェーブ)→280以上の打点を期待でき、サイドを2枚以上取る可能性がある。また、1枚も取らずに気絶することは殆どない。
(例2)ミライドンexデッキ
 ライコウV→最高220打点であるが、先2or後1・2でのアタックが安定して可能で、サイドを1枚以上取る期待値は高い。お守りがつけば、HP250耐久となり、2回攻撃できる可能性は高まる。ただ、先2or後2で倒された場合、サイドレースで分が悪くなることが多い。

(例3)連撃インテウーラVmaxデッキ
 連撃ウーラオスVmax→150打点or120×2打点で打点は低い。サイド2枚のポケモンを相手にサイドを確実に取れるスペックが単体であるかといわれると疑問。ただ、連撃インテレオンVmaxの特性ダブルシューターと相性がよく、120×2打点が決まった場合の盤面破壊力やサイド奪取力(サイド3枚以上の期待値有)が強力。

基本的な先行2ターン目のポケモンの考え方

まずは先行時について考える。先行1ターン目は2ターン目からの逆算で動き方を考えるため、まずは先行2ターン目の動きを考える。また、「基本的な」考え方なので、動きが特殊だと考えられるデッキ(例:サーナイトexデッキのミラージュステップやロストデッキ)は別。

【第一目標】サイドを取る

相手のバトル場が非V・exの場合→100~130打点を目指す
V・exの場合→220~250打点を目指す

(例1)ミライドンexデッキ
100~130打点→ライコウV
220打点→ライコウV(両プレイヤーがベンチフル展開)orミライドンex

(例2(例外))リザードンexデッキ
180打点まで→リザードンex
220打点以上→基本的には不可能
・なぜ基本的に不可能でも良いか
→リザードンexはHP330の耐久があり、後2で倒せるポケモンは限られる。
 ※可能性があるのはパオジアンex・ライチュウV・ザシアンV程度。要求値は割と高い。
 つまり、先3でも同じリザードンexで殴れる可能性が高い。
 =サイド2の期待値はある(合計360打点)

【第二目標】盤面の整理

次のアタッカー、システムポケモン、メタポケモン

次のアタッカー

考慮事項は以下
・最初のアタッカーと同じなのか、別なのか
・たねポケモンなのか、進化ポケモンなのか

システムポケモン

ここでいうシステムポケモンは複数回使用可能なポケモン。(ネオラントV等は除外)
基本的にはドローソース。
(例)キルリア、ビーダル、サーフゴーex、かがやくゲッコウガ
もちろん例外もある
(例)ピジョットex(確定1枚サーチ)、モココ(雷エネ加速)、かがやくフーディン(ダメカン移動)

メタポケモン

相手のデッキに合わせて出すポケモン。
基本的には妨害。先行1ターン目に出す場合もある。
(例)マナフィ、ジラーチ、ミカルゲ

基本的な後行2ターン目の考え方

ほぼ先行時と同じだが、第一目標のための打点の目安が変わってくる

【第一目標】サイドを取る

相手のバトル場が非V・exの場合→100~160打点を目指す
V・たねexの場合→220~250打点を目指す
Vstar・1進化exの場合→280打点を目指すor2回で倒すことを考える
2進化exの場合→310〜330打点を目指すor2回で倒すことを考える
(例外)ベンチのポケモンを倒す
→ボスの指令(セレナ)or穴抜けの紐orクロススイッチャー

(例)パオジアンexデッキ
全打点→パオジアンex
例外→かがやくゲッコウガ

【第二目標】盤面整理

先行時と基本的に同じなので割愛

ポケモン(アタッカー以外)の基本的な考え方

なぜ、先行・後行2ターン目の考え方より後に来るか。
→やりたいことから逆算してシステムは考えるべきだから。
(例)ドローソース
キルリアかビーダルか
→キルリア:展開する余裕があるか
     トラッシュしたいカードがあるか
     手札を多く抱えたいか
 ビーダル:手札の消費が激しいか
     (使いたいグッズが多いか)
かがやく枠にゲッコウガを割くか
→アタッカーとして割く必要はないか
 アマージョやフーディンが必要ではないか

手札に関わるポケモンの考え方

ここではドローソースと確定サーチのポケモンを考える。
最近ではミライドンexのようなデッキもありますが、基本的には必要だと思う。なお、入れられないデッキの場合、ドローサポートを多めに入れる必要がある。

①アタッカー等の他の役割を兼用できるポケモンを採用できるか

(例)パオジアンex、かがやくゲッコウガ、ドードリオ、サーナイト(アルカナシャイン)、ミュウex

②ビーダルかキルリアかピジョットexかミュウ(ふしぎなしっぽ)か

現状この四択。アゲハントやトゲキッス、キングドラなどの二進化ドローソースは立ったら強いが、流石に立ちづらいため基本的には考慮外と考える。オクタン(連撃)は連撃デッキなら考慮に入る。

③その他
デッキとの相性次第で採用可能かと思われる以下等。
(例)チルタリス(いざなうしらべ)、ジュペッタ(にんぎょうくよう)

場に関わるポケモンの考え方

場にいるポケモン等に関わるポケモンを考える。ここでも一番最初に考えるべきは、アタッカーやドローなど他の役割を兼用できるか、という点にある。
(例)ミライドンex、サーナイトex、ネイティオ
①エネルギー加速
(例)モココ、ヘルガー(一撃)、アーケオス
②ダメカン関係
(例)マスカーニャex、かがやくアマージョ、かがやくフーディン、ルチャブル
③その他
(例)メタモン(へんしんスタート)、かがやくサーナイト、レントラー(しゅんぱつりょく)

置き物ポケモンの考え方

ここでいう置き物ポケモンとは、一度切りの使用で、場を埋めてしまうポケモンのことを指す。現環境では、ネオラントV、イキリンコex、バケッチャ等となる。
採用するか否かは四段階で考える必要がある。
①アタッカーと兼用できるか
(例)パオジアンexデッキのネオラントV
   悪リザードンexデッキのリザードンex

②崩れたスタジアムやネジキ等を使って、そのポケモンでサイドを取られない動きが可能か
(例)ルギアVstarデッキのネオラントV

③そのポケモンにボスの指令を打つメリットが薄いデッキか
=相手がバトル場のポケモンを倒さないと危険な状況を作れるか。
(例)エクストラのレジドラゴVstarデッキ(エアプ)

④そのカードを採用しないとデッキが機能しないか。
この理由での採用は、所謂環境外デッキに多く見られる(気がする)。バケッチャ(かびちゃのあな)は基本的にこの枠。

メタポケモンの考え方

多くのデッキに入るのはマナフィやジラーチになると考えられる。但し、ベンチの空きとの相談ともなる。

①マナフィ(波のベール)の考え方
現環境では、
・月光手裏剣への耐性
・キャダイレンゲキへの耐性
の二点を主に考えれば良い。特に、先行・後行2ターン目に打たれるのが厳しければ採用の価値は高い。
3ターン目以降、盤面にHP90以下もしくは120以下のポケモンが少なくなるようであれば、「ネジキ」や「崩れたスタジアム」を採用することも視野に入れる。(置き物ポケモンに化す可能性がある)

②ジラーチ(ステラヴェール)の考え方
現環境では、
・ロストマインへの耐性
・ムーンライトリバースへの耐性
・ヨガループへの耐性
の三点が考えられるが、ヨガループは割り切りでもいいと考える。
特に先行2ターン目のムーンライトリバースやいつであってもロストマインでの複数ポケモンのきぜつが厳しいかどうかを考える。
かがやくアマージョの採用でも可能かどうかも考慮。

この他にはミミッキュ、クレッフィ、ミカルゲ等が挙げられる。

トレーナーズの考え方

グッズの考え方

①ポケモンをデッキから呼ぶグッズ
一番最初にに考えるべきグッズがこれ。ポケモンを並べないことには勝負が始まらないと言っても過言ではない。デッキ草案を作る際は、比較的多めに入れるのがいい。基本迷ったら4投。
・バトルVIPパス
 初手に何枚のたねポケモンを並べたいかによって採用枚数は変わる。進化ポケモン主体のデッキでは多く採用されるイメージ。1ターン目で山札を多く見ることができる「ミュウ(ふしぎなしっぽ)」やイキリンコexを採用しているデッキには採用しやすい。正直好みだと思う。また引けなかった時に手札が嵩張る要因となるので注意が必要。
 また、「カイ」や「ペパー」が多投(計4枚以上が目安)されているデッキには1枚採用も考える。
・ネストボール
 基本的には4枚入れると考えた方が良い。但し、「霧の水晶」や「レベルボール」、「ボウルタウン」を採用するのであれば、検討は必要。
・ハイパーボール
 進化デッキであれば、まずは4枚入れると考える。但し、進化先のHPが90以下のみなら「レベルボール」、逃げエネ0のみなら「フェザーボール」などの選択肢も考えられる。

他にも「ヒスイのヘビーボール」「キャプチャーアロマ」等あるが、デッキによって使い分ける。

②ポケモンを入れ替えるグッズ
最近削られがちなグッズ。使い所は主に、後行1ターン目もしくは先行2ターン目に技宣言をするポケモンをバトル場に出したい時やベンチでのエネ加速(マグマの滝壺やエレキダイナモ)を使った後にポケモンをバトル場に出したい時。逃げるためにエネルギーをあまり使いたくないデッキには多く(とは言っても2-3枚程度)入るイメージ。また、出せる打点次第では、穴抜けの紐によってベンチポケモンを呼び出し、倒すことも視野に入れる必要もある。
(例)先行2ターン目でHP220のポケモンが相手のバトル場にいるが、出せる打点が220よりも少なく、相手のベンチに自分が出せる打点以下のHPを持つポケモンのみ存在する時。

③ポケモンをトラッシュから戻すグッズ
すごい釣り竿とレスキューキャリー。採用ポケモンのHP次第だが、1〜2枚採用が基本だと思っている。手札をトラッシュするカードの採用が少ないのであれば、採用しなくてもいいかもしれない。

④その他
デッキコンセプトやポケモンに合わせて採用。

ポケモンの道具の考え方

グッズの④と同じで、デッキコンセプトやポケモンに合わせての採用。

サポートの考え方

①ドローするサポート
デッキの草案段階であれば、8〜10枚程度割いてもいいと考える。
個人的には、博士4、ヒガナ4、ナンジャモ2みたいな感じがいいと思ってる。
セイボリー、作業員、アクロマの実験も選択肢。

②ボスの指令
まずはとりあえず2枚入れておく。

③その他
デッキコンセプトに合わせて採用。

スタジアムの考え方

まずは自分のデッキコンセプトに合い、自分がデッキを回すために必要なスタジアムを2〜3枚採用する。
(例)ボウルタウン、嵐の山脈、悪の塔
相手を妨害するためのスタジアムは自分のデッキがスタジアムなしで回ることを確認してから考える。
(例)頂への雪道、シンオウ神殿、ポケモンリーグ本部、ロストシティ

エネルギーの考え方

基本エネルギーの考え方

なんとなくとりあえず10枚とかで考えてしまうこともありますが、考えるべきは以下だと思います。
①毎ターン手張りをすることが大事なデッキか否か
エネ加速の役割を担うシステムポケモンがいない場合、大事になってくることが多いです。
60枚のうち最初に引く7枚+トップの1枚にエネがないと負け(2ターン目に技が打てない)では話になりません。数式などを使って、初手に来る確率何%とかするでもいいですが、何度か回してみた感触でいいと思っています。(入れすぎて嵩張っても困るため)

②主に技宣言をするポケモンの必要エネはいくつか、また何匹が技を使うか。
例えば、2エネで技を使うポケモンが4匹で技を打ってサイドを取り切る場合、最低でも8枚はエネが必要になります。(「キバナ」等は除く)
そのデッキでエネが8枚以下になるのは論外です。というような考え方で入れる枚数を調整します。

③その他
ポケモンによっては手札からエネルギーをトラッシュしたり、山札からエネルギーを持ってきたりするポケモンもいます。
(例)パオジアンex、かがやくゲッコウガ、サーフゴーex
その場合、必要枚数が多くなることもあります。

特殊エネルギーの考え方

デッキコンセプトに合わせて入れましょう。まずは不採用から始めてもいいと思います。

割り切りについて

デッキを作成するにあたって、割り切ることも大事です。全対応なんて無理なので。

デッキ単位での割り切り

例えば、「LOデッキ」や「弱点対面」など無理なものは無理です。ジラーチのおかげで割り切らなくて良くなる「ロストデッキ」なども、割り切りの対象としてもいいでしょう。

相手の上振れの割り切り

自分がよく割り切っているのは、「後行1ターン目の月光手裏剣、穴抜けメロディアスエコー、穴抜けフォトンブラスター」や「先行2ターン目のボス220以上打点」、「先行・後行2ターン目のクロスイキャンコロ月光手裏剣」、「後行2ターン目の350以上打点」です。
そんなのに対応しようとしたらデッキなど組めません。

使いたいポケモンの限界の割り切り

例えば、先行2ターン目では220は出せませんという場合があります。それはしょうがないですから、そこでは、出せる最大打点を考えて、では、3ターン目に何をするかを考えましょう。

考えちゃいけないこと

相手が先行2ターン目で技宣言をできない場合などの相手の下振れを前提にしてはいけません。下振れ前提の時点で勝てるマッチも勝てません。
ダメージレースでどうやっても勝てないとなった時、はじめて、相手を事故らせる(例:ジャッジマン、頂への雪道、ツツジ等)を考えます。これで1ターンもらえれば勝てるなら、まだデッキと呼べると考えます。

色々なデッキを作ってみてるなかで、自分は何を考えてデッキを作成しているか知りたくなったので、書いてみました。駄文ですが、読んでくれた方ありがとうございます。

追記(作成デッキ)

デンリュウex
ラウドボーンex

ご質問等あれば、以下Xまで
@9dvy1VnpU8Z0WP7

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