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娘がアメリカの名門ボーディングスクールに進学した話(13) 受験前年の5月前にやっておくべきこと

9月の入学を目指すためには16ヶ月前の前年5月から願書の作成が始まります。ここでは願書作成が始まる5月以前(16ヶ月前まで)に何をしておくべきかをお話しします。

Webで学校情報を入手しよう

各種のウェブサービスをつかうことで効率的に学校の情報を入手することができます。受験コンサルに法外な費用は払う必要はありません。おすすめのサイトはboardingschoolreveiw.comです。 比較リストを作成したりすることもできるので自分の求める学校を比べのにとても便利です。また学校のHPは情報が多すぎて求める情報を探すのに苦労する場合があります。これらのサービスをつかって効率的に学校の基本情報を集めましょう。ここでは試しにboardingschoolreviewをつかってリストを作成、比較してみます。無料アカウントを作ると比較表を作成できます。カウントを作ることをお勧めします。いくつか質問がされますが、全てを正確に記入する必要はありません。そもそも住所で海外を選ぶことができなくなっています(笑)

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1.学校のリストを作成する

① www.boardingschoolreview.com のFind Schoolsへアクセス。

② Sort by Criteria で選びたいCriteriaを選択し、”Display Selection”  ボタンを押してリストを作成する。選択肢には 地域、男子・女子・共学校、プログラムのタイプ(例えばIBが選択できるとか、奨学金の有無など)、願書締め切り期日)があります。 下の画像では、アメリカ北東部のニューイングラント地域(ボストンを含む文京地区で多くのボーディングスクールがあります)で共学(co-ed)を検索してみました

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検索すると79校が表示されました。これでは多いので絞り込みます。ページ下部に詳しいフィルターが表示されていますのでこちらでチェックボックスをクリックして絞り込みをします。

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学生数、土曜日授業の有無、大学受験校か?(School type)、宗教教育の有無、SSATが必須か、スポーツ科目、ドレスコード などなど多くの項目から選択できます。

ここでは私はこのような項目で絞り込みをしました。

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すると14校がヒットしました。

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このような形でリストアップされます。

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Ten Schools のトップ校が並んでいたので比較してみます。Add to Compareのチェックボックスをクリックします。一度に3校比較できます。

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さまざまな角度からこの3校を比較できます。以下説明しながら画面を見ていきましょう。


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まず学校の概要から比較しましょう。いずれも古い伝統を持つ学校です。特筆べきはSt .Paulは宗教科目があるエピスコパル系の学校であるということです。フィリップスアカデミー、フィリップスエクセターはいわゆるアカデミー系の学校で宗教教育は提供されません。またセントポールはアメリカで一番美しいと言われるとても広くて綺麗なキャンパスです。ちなみにセントポールの敷地2000エーカーというのは約250万坪。東京ドーム180個分です。

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次に学生数です。アカデミー系の2校は1000人を超えるマンモス校です。授業ごとの学生数は13人以下ですが生徒数は多いのが特徴です。宗教系の学校は比較的学生数は少なく、500人を超えるSt. Paulは宗教系の中では多い方です。一学年100人以下も珍しくありません。

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エクセターは伝統的に土曜日も授業があります。授業の学生数はいずれも13人以下、先生と学生の割合は5対1とほぼ全てに置いて違いはありません。以前はエクセターは男子はネクタイ着用というドレスコードがありましたが今はなくなっています。 アカデミー系はサマープログラムと言って夏休みに体験授業を受けることができます。日本からも中高生が参加します。こちらで体験してみるのもおすすめです。

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非常に重要なファイナンスと合格率のセクションです。
まず驚くのは学費の高さです。それぞれ年額で600万円を超えます。Financial Aidと言って優秀な学生には奨学金が与えられます。その奨学金の原資となるのがEndowment(寄付金+運用金総額)でExeterはこの面ではボーディングスクール最強と言われています。(ここには出てませんが笑)アイビーリーグの大学のほとんどよりもEndowmentの金額が多いのでアメリカ1裕福な高校と言っていいでしょう。エクセターは1500億円ほどの基金を持っていると言われています。

Admissionは受験に関する情報です。それぞれ1月から2月に締め切り、SSATが必要です。Avg. Percentile SSATは合格者のSSATの受験点数が上位6%に入っているということです。上位6%の受験生が受験して6人に1人くらいの合格率と考えるとかなり難易度が高いとお分かりになるかと思います。これら三校はアメリカの高校の中で最も入学が難しい学校群と言えるでしょう。

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アメリカ人の学校生活においてスポーツはとても重要と言われています。それぞれ多くのスポーツ競技の部があり、ほとんどの生徒はいずれかに所属します。受験生がやりたいスポーツがある場合は部があるか確認すると良いでしょう。もちろん文化系の部活動も盛んです。特に音楽、美術などのアート系はとても充実しています。

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それぞれの学校の位置が示されています。いずれもボストンの北部、マサチューセッツ州かニューハンプシャー州に属しています。冬、寒いです。

このサイトを使って気になる学校を調べると効率よく学校を選ぶことができると思います。まず希望校を5つくらいまで絞り込みましょう。

次のエントリーではそれぞれの学校のウェブサイトの読み解き方について解説します。

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