最近のあの子の可愛かったとこ 13こめ

”なんか無性にやりたくなった”
という涼宮ハルヒを彷彿とさせる理由であの子がジェンガを持って家にやってきたのが22時を少し回った頃。

そして現在時刻は23:03

予想だにしない大接戦。

最初は面倒臭かったが、最早勝ちたい気持ちが芽生えていた。

お互い考える時間が次第に増えていき、ワンターンに5分以上かかることも当たり前になってきた。

これはまだまだ続くと高を括った。

がしかし、その瞬間は突如訪れた。

あの子がジェンガを倒した。

あの子が負けたのだ。

崩れた落ちたジェンガ。

散らばる数多のブロック。

言葉を失い呆然とブロックを見つめるあの子。

するとあの子は一言も言葉を発っすることなくなにやらブロックを並べはじめた。

なにかリアクションぐらいしてくれよと思いながらその様子と見ていると、並べられたブロックはなにやら文字になっていた。

”モー1回”

あの子と目が合う。

冗談じゃない。断ろうと思ったそのとき、

「あっ」

とあの子が言うと「モ」のとこにもう1つブロックを付け足した。


”もー1回”


どっちでもいいだろ




最近のあの子の可愛かったとこ 




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