予備校で女の子が先生にブチぎれた話


これは浪人時代の話だ。

その女の子は、いつもはとてもおおらかな女の子だ。

勉強も必死にやっているし、明るくてまじめな子だな~と思っていた。

そんな子がブチ切れるって、、、

どんだけ先生と仲悪いんだよ

と思われるかもしれないが、実はめちゃめちゃいいのである。

事実、その子と先生は、毎日必ず声を交わすほど仲が良かった。



事件の舞台は、現代文の勉強会だった。

その勉強会は各々が自分の解答とその理由を発表し、みんなでそれを議論するというものだった。

議論している最中、女の子が自分の考えを述べた。

先生は

「それはちゃうな~」

と言った。

一切怒らせるつもりはなかったと思う。


でも次の瞬間

「じゃあどうすればいいんですか?」

と切れ始めた。


すっごい低い声だった。

声のトーンが一瞬にして2オクターブくらい下がった。

しかもめちゃめちゃ淡々と切れるタイプだった、、、

明らかに空気が変わり、普段表情一つ変えない先生もさすがに驚いた様子だった。



だが、意外だと思われるが、会が終わった後、その女の子は先生の所へ行った。

謝ると同時に、現代文のアドバイス、さらには怒りをコントロールするアドバイスをしてもらっていた。


「むしろ切れた後の方が仲良くなってね?!」


そう思ってしまった。



フツーに仲がいい人というのは多くいると思う。

楽しく話したり、遊びに行ったり

すでに十分楽しいと思う。

でも、どこかで関係が崩れるのを恐れていないだろうか。

仲が悪くないように、お互い気を使いあい

「無難な関係」

を維持することだけ考えていないだろうか。


ほんとはみんな、全力でぶつかり合って

分かり合えないことも乗り越えて

3年後くらいに思い出して「そんなことでもめたね~」とお互い笑いあえるくらい

もっと深くつながりたいんじゃないか



その女の子を見てそう思った。




俺も無難な関係にしてしまっているところがあるし、日々少しずつ、一歩踏み込んでいける人へ近づいていきたい。



P.S

その子は無事、第一志望の大学に合格していった。大学でも充実した生活をおくっているようだ。


今日の学び:おかしいと思ったことは、勇気を出して聞いてみる

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