2021年2月1日の日記

・久々に日記書くよ

・今日は午前中に三島由紀夫の特集を見て、午後は「ストックホルム・ケース」を観た。

・午前3時だから、眠いな、簡単に書き上げて寝るぞ

・三島の特集はBSプレミアムの「没後50年 今夜はトコトン“三島由紀夫”」この特集は、三島由紀夫の政治性に触れるのではなく、漫画家や演出家、小説家を招聘して文学性に重点においた特集だったから面白かったな。しかし、読書会形式で進むから専門性があるというわけでもなく、出演者の感想がメインでもあったな。ヤマザキマリさんの着眼点と語彙が鋭くて聞いていて面白かった。三島はコンプレックスを守るために言葉の甲冑を着ていたという例えが、ちょうど言い表してる。しかも、ヤマザキマリさんがおすすめしていた「三島由紀夫紀文集」は三島の作家性を理解していないとわからない、いわば”一周回った”楽しみ方をしていたのガチだったな。

・今日見た映画「ストックホルム・ケース」についても少し話すか。
 ストックホルム症候群の語源になった、1973年にスウェーデンのストックホルムで起きたノルマルム広場強盗事件を題材に描く(Wikipedia)。
 銀行強盗をした主人公が人質を取って立てこもるが、人質たちは犯人に協力するようになる。主人公のラースは人質のビアンカ(既婚者)と恋愛関係になったりするが、あくまでクライムスリラーに徹していた。クライムスリラーに徹していたおかげで見やすかった。

・あとは、簡素な感想を箇条書きに起こそう

・「嘘のように思えるかもしれないが、現実のことだ(意訳)」と陳腐な始まり方をしたから失敗したかもと心配だったな。

・銀行強盗を開始してから数時間、主人公はキャラクターになぞって行動したり、人質相手にトランプゲームをしていたりと、無理やり銀行強盗をしている自分を戯化しているようだった。
 銀行強盗に慣れていない感じを、戯化で表しているのかと考えていたけど、主人公は以前にも銀行強盗をやったことはあるようだった。主人公、真っ当に悪人だった。まったく不慣れなんかじゃない。
 思い返してみると、強盗の主人公の魅力を引き出すためだったのかもしれない。銀行に入るときに年配者に手を取ったり、銀行強盗しているときのぎこちない様子があったり、人間らしい面もあることで、観客が共感できる余地を作っているのかもしれない。

・あとは、警察署長が、異様にビアンカの生死に拘っていたのが、不自然だったな。彼女の生死は、銀行強盗の成功にかかわる重要な要素ではあったが、署長がそればかり気にするから、むしろ異常さが目立っていた。署長もしかして、この事件”2周目”か? 

・ストックホルム症候群についても少し書くか。
 誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者についての臨床において、被害者が生存戦略として犯人との間に心理的なつながりを築くことらしいが、犯人と人質の両方に現れる症状のように観ることが出来た。

・犯人側は、最初は人質としての価値をさげないように銃創や怪我がないか心配する。その人質を保全する義務が長時間続くと、犯人はその人質たちに愛着を持ち、愛情をもって接するようになる。

・一方、人質側は、犯人にいつ殺されるか分からない危機的状況が続く中で、犯人から食べ物をもらったり、怪我の面倒を見てもらったりすると、犯人に感謝して好意的な感情を持つようになる(1984年の拷問を思いだした)また、犯人は「銀行から車で逃げだす」という目標が人質にも伝播し、まるでそれがチーム一丸の目標であるかのように振舞うようになる。明確な目標がある人と一緒にいると、譬えその目標が犯罪だとしてもそれに価値があるかのように思えてくるのかな。

終わり~~~~~~~~~

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