SAKE DIPLOMA (日本酒ソムリエ)ノート 23 さまざまな醸造技術
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さまざまな醸造技術が生む日本酒の特徴
[純米酒の要件]
①使用する原料は米と麹のみ→水は省略記載可
②麹米の使用割合が15%以上→それ以下だと酵素の力が低下して糖化、発酵が上手くいかない。スタンダードな麹米使用割合は総米の20〜23%
*2004(平成16)年、純米酒の精米歩合規定 70%以下が撤廃された際もうけられた
③農産物検査法で三等以上に格付けされた米を使っていること
[アルコール添加について]
アルコール添加する酒
特定名称酒では
本醸造酒
特別本醸造酒
吟醸酒
大吟醸酒 の4酒類
ただし、特定名称酒に使用できる醸造アルコールの重量は、アルコール濃度95度換算で白米重量の10%以下に制限されている
他に普通酒もアルコール添加されている
醸造アルコール≒でんぷん質や含糖物質を酵母によって発酵、蒸留したアルコール、ホワイトリカー、または米アルコール
年代別の変化
1950年代半ば 廃糖蜜(サトウキビやテンサイから砂糖を結晶させた後の残り液)を発酵、アルコール濃度95%になるまで何度も蒸留
1970年代 海外産発酵粗粒アルコール(廃糖蜜由来の純度の低いアルコール)を国内で連続蒸留→甲類焼酎に同じ、化学工業用合成アルコールとは別物
近年 廃糖蜜、糖蜜、サツマイモ、トウモロコシ、国内産米の蒸留酒
アルコール添加のタイミング
醪をしぼる前、副原料として
アルコール添加の方法
加水して、アルコール度数30度程度に下げてから行う
アルコール添加の効用
防腐のため、または香味成分がアルコールに良く溶け香りがたつため、軽快な味わいになる
火落ち菌の増殖を防ぐー江戸時代の柱焼酎(粕取り焼酎)と同じ技法
コストダウン
三増酒の影響で、アルコール添加は良くないというイメージがあるが、現在は上記のようなプラスの意味で行われている
三増酒≒第二次世界対戦中、戦後、米不足の折に政府主導で造られた酒
清酒醪に醸造アルコールと水、さらに糖類、酸味量、グルタミン酸ソーダなどを添加、2006(平成18)年以降は酒税法で清酒と認められずリキュール扱いされた
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