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2023年のお花見③ 〜十輪寺・なりひら桜〜

京都市西京区の西エリアは洛西と呼ばれます。特に、洛西の大原野という地域はその昔、皇族や貴族が鷹狩りをして優雅に過ごしたのだそうです。紫陽花で有名な善峯寺もこの地域にあります。その善峯寺へ向かう途中に十輪寺というお寺があります。平安時代初期、六歌仙として名高い在原業平が晩年に隠遁したお寺だそうです。今回はその境内にある樹齢200年の見事な枝垂れ桜を愛でに行きました。

十輪寺の創建は9世紀。当時の伽藍は応仁の乱の戦果で焼けてしまい、このお庭もその他の建物も江戸時代のものだそうです。なりひら桜も樹齢200年。今のものに落ち着くまで、幾度か代替わりを経たとのこと。写真が定番構図。十輪寺のシンボルでもある三方普感の庭です。作庭時期は18世紀。当時は武士が支配する世の中。お公家さん達にはもはや立派なお庭を作るだけの財力はなく、色々制約のある中で考案されたお庭なのだそうです。

反対側から。ほぼ開門と同時に到着しましたが、既に先客が数名いらっしゃいました。長い間じっと居座ってらっしゃったので、何故なのか観察していたら、空が青空になるのを待っているとのことでした。確かに、桜と青空はベストな組み合わせですからね。

お庭を取り囲む建物の一角にネコさん発見。このお寺で飼われている子なのでしょうか。猫さんは日向ぼっこ中かな。しばし観察していると、ポカポカ陽気に誘われてか、うとうと眠っている模様。さぞかし気持ちいいでしょうね。

建物の外からなりひら桜を眺めてみます。素敵なお庭とのコラボ。蹲を飾っているのは椿のお花です。蹲を真ん中に据えるか、写真のように左右どちらかに据えるか迷いました。いくつかのパターンを撮影した結果、ここで使うのはこの写真に落ち着きました。

最後は横構図で撮ったなりひら桜。少し雲が出ていますが、青空と桜のコラボはやはりベストな組み合わせ。2年前に訪れた時もお天気が良かったかな。この日は枝垂れ桜巡りということで、六角堂と大石神社に行きました。

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