プロジェクト管理ツールとしてのasanaの紹介
こちらは STORES.jp Advent Calendar 2019 - Adventar 12日目の記事になります!
はじめに
私たちのチームでは進捗管理ツールとしてasanaというタスク管理ツールを使用しています。
かつてasanaはチームを意識したタスク管理ツールというイメージをもっていたのですが、近年機能拡充が進んでおりプロジェクトを可視化するツールとしてかなり便利になってきたのを感じています。
そんなasanaについて、どんなツールなのか、私たちのチームではどのように使っているかをお伝えできればと思います。
※この記事は 2019/12/12時点の情報でお送りします
asana の紹介
asanaは一見よくあるTO DOリストのように見えるのですが、メンバーがTo Doリストを管理することで様々なものが見えるようになっています。実際の画面を見ながらどんなツールか紹介していきます。
機能
Demo用のプロジェクトを作成しながら説明します。この記事を書くにあたってのTo Doリストを書き出してみました。
リストビュー
いわゆるTo Doリストです。To Do / In Progress / Done になっている部分はセクションと呼ばれていて自分で設定することが可能です。
一番右にあるポイントは カスタムフィールド で自分で作成することが可能です(一度作ったものは他プロジェクトでも使い回せます)。asanaが最初から設定してくれているものもあるので、まずはそちらから使うのも良さそうです。
タスクの詳細画面
作成したタスクの詳細画面です。
タスクはさらにサブタスクを持つことが可能です(画面真ん中で2つ設定されているところ)。またそのサブタスクは更にサブタスクを持つことが可能です...が、個人的にはタスクのサブタスクまでにしておくことをおすすめします。
ボードビュー
先程リストビューで見ていたタスクがこのようになります。(タスクの追加はこのビューからも作成可能です)
今回はデモなので簡易的な感じで使っていますが、普段はスクラムっぽく Sprint Backlog / In Progress / In Review / Done というリストを作成して使用しています。チームで見るときはリストビューよりもこちらのほうが進捗がわかりやすくてほぼこちらと後述のタイムラインビューを使用しています。
タイムラインビュー
私が一番好きな機能です!
リストビューやボードビューで作ったタスクに締め切りを振っておくと、自動的にこのように配置された状態になります。またタスクはマイルストーンというのが設定できるようになっていてそれを設定しておくと、緑の縦線が表示されるようになって見やすくなります。
タスクから出ている矢印は依存関係でタスク同士で、関係を可視化することが可能です。締め切り前に依存関係があるものはちゃんと赤くなっていて賢い。
またこのビューでは期間をドラッグで変更することが可能です。超便利。
カレンダービュー
文字通りカレンダービューです(これはタイムラインが良すぎてあまり使いこなせてない)。
休日がちゃんと細くなっていて、ちゃんと休日は休みを取るんだよという優しさを感じる。
進捗ビュー
名前の通り進捗を管理するページ 2019/12/09 と書かれている投稿は、この一番上の Latest Updateから投稿することができるようになっています。
タスクとして追加しているマイルストーンもここで表示されるので、管理者はここでプロジェクトの健康状態を示す指標をいくつか拾えそう。
Insightは本来色がついているんですが、一週間が過ぎてないので灰色になっていますね。サンプルですが下記のような感じになります。
フォーム
フォームを作れます!(がこの機能は全然使えてません)
これが下のようなフォームに。
その他
私は使っていないのですが、掲示板的な会話ビューや投稿したファイルを見れるファイルビューなどもあります。
またサイドバーには下記のようなメニューが有り、他のプロジェクトを横断して自分のタスクを見たりすることが可能です。
プロジェクトのタスクを作っていくと、この My Tasks を見た時におのずと自分のタスクリストが出来上がっている状態になっています。 My Tasksにもカレンダービューがあるため、複数プロジェクトをやった結果自分のリソースがおかしな状態になっていないかなども確認することが可能です。
ビジネスプランではこれに加え全体のプロジェクトの進捗・状態を追えるポートフォリオや、メンバーのリソース状態を追うことができるワークロードのビューがあるのですがこちらも使えていないため試せていません。使ってはみたいのですが、今の自分の立場だとそこまでの機能は必要なさそうですです。
価格
エンタープライズを除き、三段階の価格帯になっています。
■Basic
・0円
・カスタムフィールドやタイムラインなどしっかり管理しようとすると機能が足りない
■Premium
・1200円/月(一人当たり・年一括払い)
・今紹介した機能は全部使える
・主観では、1プロジェクトを管理するという大きさだとそれほど困ることはない。
■Business
・2700円/月(一人当たり・年一括払い)
・主観では複数プロジェクトや組織全体を設計・管理する立場の人がいるとこのプランが生きてきそう。
詳細は公式サイトの価格ページを見ていただくのが良いと思います。今私たちはプレミアムで使用しています。
個人的に良いところ
タイムライン
プロジェクトのタスクを洗い出してタイムラインを引くと、実際アサインしている人々が現実的に厳しい動き方になっていたり、妙に余裕がある週があったりして全体像が違った角度で見やすくなるためすごく重宝しています。
WBSをエクセルやスプレッドシート等で管理していたこともかつて経験がありましたが、期日がずれたときの線を引き直すのがとても面倒だったので、期日変更操作が容易なのはとても重宝する機能でした。
個人的に辛いところ
外部連携
asanaは外部連携しているツールが多く、外部連携のページもあるほど( https://asana.com/apps ) 連携を押しているようです。
しかし私が連携したかった github と toggl に関しては、自分が解決したい課題までは解決しきれなく後ひと押しほしいという感じがします。特にgithubに関しては、github Issueとの二重管理が発生するためどちらかをcloseし忘れるというのが改善するだけですごく使いやすくなりそう。
-x-x-x-
私たちのチームの使い方
簡単にasanaについて紹介をしたところで日常私たちがどんな感じでasanaを使用しているか書いていこうと思います。
私たちのチーム
私たちのチームではスクラムのエッセンスをいくつか取り入れて日々の活動を行っています。1週間を1スプリントと呼ばれる単位で過ごしています。
※スクラムの詳細については内容が逸脱してしまうので本記事から説明は省きます
具体的には
毎日
デイリースタンドアップMTG
・15分程度で今日やることなどを共有する
スプリントのはじめ
計画MTG
・スプリントでやることを計画する
スプリントのおわり
振り返りMTG
・スプリントの活動がどのような様子だったか進捗や成果物を振り返る
・KPTと呼ばれる手法で振り返りの意見出しをする
ということをしています。この活動の記録箇所として利用しています。
デイリースタンドアップ
一人一人昨日やったこと、今日やること、不安なことを話していく時にasanaのボードビューをみながら話をします。
計画通りにタスクが進んでいるか確認したり、話をしている中で新たな課題が見つかった時すぐその場でタスクを追加できるようにしています。
計画MTG
こちらもasanaを大きな画面に映してみんなで見ながら進めていきます。基本的にやることはボードビューのリストに入っているタスクを優先度順にスプリントバックログに移します。
もしポイントが振られていないタスクがあれば振っていきます。ここでカスタムフィールドをつかって色付きのポイントフィールドを作成しています。ポイントによって色がついているので、タイムラインビューになっても色で重みがわかって便利。
メンバーのアサインや計画作りが終わったらタイムラインビューで全体のスケジュール感を確認したり、無理のある計画になっていないかを確認します。
あまりスクラム的ではないのですが、期限の決まっているプロジェクトではタスクを洗い出した段階で、正直ベースでタスク単位にポイントを振っていき全体のタイムラインを設定しています。
スプリントの振り返り・計画でプロジェクト全体をタイムラインで眺めてみて、当初組んでいた計画と実態がもしも合っていなければタイムラインを修正し期日に対してリスクがあるか見ます。実行可能な計画かを見たり、リスクポイントなどについて話し合います。アサインされている人やタスクの並列性がタイムラインだと見やすいため、これは強みだなと思います。
振り返りMTG
スプリントの活動についてチームで振り返りをします。その時の意見などもasanaを使って、記録を残して行っています。振り返りMTGが人が揃っていて、進捗の状態が一番わかりやすいところなのでそこで話し合った内容を進捗ビューで報告として書いていくようにしています。リスク入力があるためスプリント終わりの状態も色で見分けやすくなります。
同様にKPTもasana上にKPTというタスクを作ってそこに同時にみんなで書いていきます。
■KPT用のタスク
タスクでKPTの場所をきって、サブタスクでそれぞれの項目をきっています。
■KEEPのサブタスクの中身の見本
コメントでメンバーが同時にKPTを出していくという運営でやっています。
週報
これらの情報を日々の業務の中でasanaに貯めていくことで、asana自体に活動やプロジェクトの情報が溜まっていきます。
asana は公開のAPIがあるのでスクリプトを組んでスプリントの内容を抽出して整形し会社のドキュメントツールに自動投稿するようにしています。
その他の効果
asanaを使った効果はasanaを使っている開発チームにもあり、
・開発をしているチーム外のメンバーがタイムラインを見ながら全体をスケジュール感のズレを確認できる
・依存関係が作れることで、依存関係があるタスク関係に着目しやすくなった
まとめ
簡単にですがasanaとasanaを使った日々の活動について書きました。
asanaのことを今回書きましたが、ツールはおそらくなんでも良くてツールを使うことでコミュニケーションが活発になったり、今まで見えなかったものを見やすくしたり見えるようにしたり、そういうような仕事体験の変化にツールを使う価値があるように思います。
そういう意味でasanaは確かに私のチームに変化をもたらしてくれましたし、使っていて気持ちの良いツールだなと思います。実際に操作が気持ち良かったりするんですが、一方で全く生産性につながらなさそうなのにボードでタスクを動かすと怪獣?が顔を覗かせたり、タスクを完了すると鳥が飛び出してきて完了を祝ってくれたりします。
だからasanaっていいよなって思う私もいます 笑。
以上、STORES.jp Advent Calendar 2019 - Adventar 12日目の記事でした!
明日は Hiroaki Sakata さんの顧客インサイトの重要性についての記事になります!
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