見出し画像

月間、シードスタートアップの動向レポート_2023.05

Gaiax Startup Studioでアナリストをしている小野と申します。
毎月、先月にリリースされた主に調達額5000万円以下のシードスタートアップの資金調達に関する情報をレポートしています。
以下、今月のレポートです。

本レポート作成では、2022年度「破壊的な挑戦部門」に採択された「これからメタバースで新たに生まれると予見される仕事にフォーカスした障害者の就労プロジェクト」の実証実験の一環として、Gaiax Startup Studio の協力のもと、荒屋沙紀にライティング業務を委託して、レポートを作成しています。

⒈補助金クラウドを提供する株式会社Staywayが、補助金のDXとアライアンス強化を目的に約1億円調達


概要
株式会社Staywayは、複数の企業や個人投資家の第三者割当増資により、約1億円の資金調達を実施しました。調達した資金で、デジタルを活用した新たな補助金プラットフォームの構築を目指し、「補助金クラウド」のさらなる販売推進に向けた金融機関及び士業事務所とのアライアンス強化、地方中小企業向けのサポート拡充に向けた人員増員として採用強化を推進していくようです。
株式会社Staywayは、Deloitte出身の公認会計士により構成され、テクノロジーに強みを持ったプロフェッショナルファームです。M&Aアドバイザリー業務、財務DD、バリュエーション、IPO支援などを大手ファームで経験したメンバーが中心となり、サービスを提供するスタートアップです。

⒉オフィス仲介事業を展開する株式会社アットオフィスが、営業所の開設とシステム開発を目的に5000万円調達


概要
株式会社アットオフィスは、第1回目の私募債発行通じ、総額5,000万円の資金調達をしました。調達した資金で、すでに実施済みの本社拡大移転に加え、5月頃を予定している横浜西口営業所の開設、システム開発を実施していくようです。
株式会社アットオフィスは、オフィス仲介事業を軸として、中小ベンチャー・スタートアップ企業、新規開業の医師の方などの新たなチャレンジを支援するスタートアップです。

⒊GenerativeAIを用いてゲーム開発を強化する株式会社Witchpotが、事業拡大を目的に、1200万円調達


概要
株式会社Witchpotは、SkylandVenturesよりシードラウンド1200万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、事業拡大に向けた体制の強化を行いGenerativeAIをゲーム開発に活かすツールの開発および情報発信を加速させていくようです。
株式会社Witchpotは、GenerativeAIをゲーム開発に用いるツールの開発、ゲーム開発でGenerativeAIを活用する方法の情報発信を行うコミュニティの運営を行うスタートアップです。

⒋国内最大の小説家コミュニティを抱える小説/ライトノベルのオンライン出版プラットフォーム株式会社BookBaseが、サービスの充実化を目的に、シードラウンドにて3500万円調達


概要
株式会社BookBaseは、株式会社マイナビを引受先とした第三者割当増資を実施し、3500万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、紙による出版システムを、電子書籍を主体とするオンラインプラットフォームに置換し、制作から販売までを一気通貫で行うことができる新たな出版システムを構築することで、世界へと通用するコンテンツIP創出の新たな活路に成長させていくようです。
株式会社BookBaseは、2020年8月よりCtoC小説販売プラットフォームとしてUGC(ユーザージェネレイティッドコンテンツ)を中心としたサービス展開を行ってきたサービスを提供するスタートアップです。

⒌タレントと1対1でオンライン通話ができるアプリ「onlylive」を提供する株式会社ILEOが、採用強化、サービスの向上を目的に累計1億円調達


概要
株式会社ILEOは、NES株式会社、および個人投資家などを引受先とした第三者割当増資を実施し、今回の資金調達により、累計調達額は1億円になりました。調達した資金で、採用の強化を行い、配信の安定性向上をはじめとするタレント・ファン双方のサービス体験の向上、マーケティング施策の充実による新規タレント・ユーザー獲得を目指していくようです。
株式会社ILEOは、「タレントと2人きりのオンライン通話」をコンセプトに安心・安全にタレントがファンと1対1の通話ができるサービス「onlylive(オンリーライブ)」を運営しているスタートアップです。

⒍半導体増感型熱利用電池(Semiconductor-Sensitized Thermal Cell, 以下STC)の社会実装を目指す株式会社elleThermo(エレサーモ)が、電池の開発と仮説検証を目的に、5,000万円調達


概要
株式会社elleThermo(エレサーモ)は、シードラウンドにおいて、みらい創造二号投資事業有限責任組合を引受先としたJ-KISS型新型予約権の発行により、5,000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、大学の研究室で試作されたSTCを産業上実用可能なサイズまで大型化し、耐久性を検証するようです。また、エンドユーザと共同でユースケース開発、及び仮説検証に取り組んでいくようです。
株式会社elleThermoは、東京工業大学発の発明であるSTCの社会実装、延いてはグローバルにおけるエネルギー問題解決を目的に設立されたスタートアップです。

⒎建設業の煩雑な見積業務を最適化するプロダクト「GACCI(ガッチ)」を提供する株式会社GACCIが、開発と体制強化を目的に、1億円調達


概要
株式会社GACCIは、シードラウンドで、デジタルガレージグループの株式会社DGベンチャーズとOpen Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資により、1億円の資金調達を実施しました。調達した資金で、プロダクト開発・サポート体制の拡充や採用強化を実施していくようです。
株式会社GACCIは、建設業の煩雑な見積業務をSaaSで効率化、最適化するプロダクトを提供するスタートアップです。

⒏まち全体をDX化して課題解決ができるITサービス「HERO(ヒーロー)」を提供する株式会社GreatValueが、人材確保とサービス拡充を目的に、3000万円調達


概要
株式会社GreatValueは、第1回目の第三者割当増資による外部調達を行い、総額3,000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、人材の確保をメインとして拡大するエリアとニーズや業務に対応し、サービスの拡充とサポート強化を図っていくようです。
株式会社GreatValueは、住民同士の助け合いサービスを軸とした、まち全体をDX化して課題解決ができるITサービス「HERO(ヒーロー)」を提供するスタートアップです。

⒐モノづくりの価値向上を目指すスタートアップ FACTORY Xが、実用化を目指すために4,000万円調達


概要
株式会社FACTORY Xは、プレシードラウンドにて、4,000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、「在庫戦略モデル」の開発・展開の地盤を固め、実用化を目指していくようです。
株式会社FACTORY Xは、在庫戦略モデルの開発・展開を行っているスタートアップです。

10.生成AI特化の東大松尾研発株式会社neoAIが、組織拡大、研究開発を目的に、 約5500万円調達


概要
株式会社neoAIは、PKSHAアルゴリズム2号ファンドをリードインベスターに、個人投資家から総額約5500万円のシードラウンドの資金調達を実施しました。調達した資金で、エンジニア・プロジェクトマネージャーを中心に人材採用・組織拡大を行い、更なるAIソリューションの提供体制の整備と、生成AIを活用したモジュール・プロダクトの研究開発を図っていくようです。
株式会社neoAIは、「時代のうねりを日本の成長に転換する」をVisionに掲げる東京大学・松尾研発スタートアップです。

11.生殖補助医療の自動化機器を開発する株式会社アークスが、機器開発を目的に、7000万円調達


概要
株式会社アークスは、株式会社ディープコアおよび、株式会社みらい創造機構を引受先としたJ-KISS型新株予約権の発行により、プレシードラウンドで総額7000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、大学や医療機関と連携し、生殖補助医療の成功率向上を図る機器開発を推進していくようです。
株式会社アークスは、「誰もが安全で質の高い不妊治療を受けられる世の中」の実現を目指し、AIおよびロボット技術を活用した生殖補助医療の質及び成功率向上ための新しいプロダクト開発に取り組むスタートアップです。

以上が今月のレポートです。今月も今熱い分野のスタートアップが見られました。
来月もお楽しみに!!

本レポートはGaiax Startup Studioから業務を受託して作成しております。
Gaiax Startup Studioでは、ビジネスアイディアの相談を実施しています。オンラインで事業相談を実施し、優れた事業案には200万円の出資が行われます。
ご関心のある方は以下のリンクよりお申し込み下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?