耳の不思議

日本でピアノを弾くと「このメーカーのピアノなのにこの音?」と戸惑うことがあると以前のブログで一度話題にした。

伝統的な日本家屋でなくともそのように思ったので、建物の構造の違い(ヨーロッパはレンガが基本、日本の現代建築は鉄筋コンクリート)により、音の響き方、反射の仕方が違う、それから風土の違いなのではと片付けた記憶がある。


今回、日本で録音された色々な演奏を実家で聴いたところ音色の変化、何を伝えたいのか、表現したいのか手に取るように分かるのにはビックリした。

ベルギーで同じ演奏を聴いた時は、音が好きになれなかったので、積極的に聴こうとしなかったのにである。

録音の環境と、聴く環境が近かった故だろうか。


このようなことを考えると、練習の際、弾いている環境での音作り、響きの作りも勿論大切だが、サロン、小ホール、大ホールと空間を意識することも重要だ。

耳の意識をピアノの側、奥、部屋の真ん中、部屋の隅、部屋全体、建物全体、屋外に飛ばして練習してみよう。

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