夏の終わりには

ずっと家にいる。DTMしたり、古民家DIYのYouTubeを観たり、日本の半分を使って鬼ごっこするYouTubeを観たり、DTMしたり、ゴミ屋敷をひたすら片づけているYouTubeを観たり、くらいのスパンで過ごしている。YouTubeがこんなにコンテンツ充実していることを最近まで普通に知らなかった。Twitterもきな臭くなってきてしまってからYouTubeを観ているような気もする。友人にはあんまり会っていない。そうしていたら、30代の夏が一つ終わっていた。

YouTubeの検索欄に文字入力をしようとする。しかしそのたびに「私が興味を持っているものとは何だろう?」と思う。仕事で使う分野の勉強でもすれば思考せずに済むものを、私が観ているだけで楽しめるものはなんだろうと考える必要がある。そしてこれは私にとって苦しい作業だった。私は同性愛に引け目を感じる教育を受けかつ私自身同性愛者だった影響で過剰に人目を気にしながら生きてきたせいか、自分の願望を直接的に言語化することが絶望的に下手で、いまだに治らない。感情ステータスが「怒り」になると若干収まるので、怒りという感情をまとった後YouTubeの検索欄に文字入力を行うようにしている。ポーカーフェイスで怒るようにすることがコツだ。そうしていたら、30代の夏が一つ終わっていた。

夏のようなことをなにもしないまま、夏の終わりの私の誕生日を迎えるはずだが、それすらそのうち忘れてしまいそうである。制作進捗を亀の歩みで進めながら大げさに時間だけ過ぎていく。散々読んだ漫画が私に優しかった。そうしていたら…

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