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大学生からの質問「インターンシップの評価って本選考に影響ありますか?」

今年、大学3年生になった姪から連絡がきた。どうやら大学の就活ガイダンスで聞いた話が腑に落ちなかったらしい。

「大学での就職ガイダンスで疑問に感じたことがありました。インターンシップって参加すると選考結果にマイナスなることって本当にないんでしょうか?


ピュアな質問。
恐らく、就職課の人から「インターンシップは選考じゃないし、メリットしかないからとにかくたくさん参加しなさい」的なことを言われたのかもしれない。

インターンシップの実施企業の人事も平気で噓をつく。
本日は選考ではありませんので、リラックスして参加してください
元人事としてメンツを保つために補足をすると、嘘はついていない。インターンシップは選考ではないし、リラックスして参加してほしいと思っている。これは事実。(ただし、裏でしっかりメモも取るし、その内容は本選考に影響はある。これは言ってないだけ。)嘘はない。


さて、冒頭の質問に対して、長らく採用担当として、採用の現場に携わってきた立場からお答えする。
「結論から言うと、インターンシップ時のマイナス評価が本選考に影響を与えることはあります

分かりやすいパターンだと、インターンシップ時に受け入れ企業に著しい損失を与えたり、明らかな問題行動をすると、本選考で問答無用にNGとなるようなこともあります。
例えば、インターンシップ時に知り得た機密情報を意図的に漏洩しちゃうとか、社内の物品を故意に破損したり、窃盗したり。要するにともすると犯罪とも言えるような行動をとれば、本選考で不合格ジャッジとなるのは想像に難くないだろう。

そこまであからさまなパターンではなく、たとえばグループディスカッションでイマイチな感じだったとか、プレゼンテーションでうまく発表できなかったとか、その程度のマイナス評価だったらどうだろうか。

結論からいうと、本選考に影響はあります。
企業によって、内容や情報の粒度はまちまちだけれど、大抵はシステム上に応募学生の情報が集約されている。
その情報はさながらカルテのようで、氏名、出身大学、ES、インターン時の言動、それに対する評価などなど、細かに情報が記されている場合がある。
それらの情報は本選考時に面接官や採用に携わる人に共有され、受け取った人は事前情報としてインプットした上で、面接などの選考にのぞむ。

プラス評価が付いていた人に対しては、期待値を高く持って面接にのぞむこともあるし、厳しいマイナス評価が付いている人に対しては、低い期待値で面接にのぞむこともある。

もちろん、選考を通じて事前評価が大逆転することもある。
マイナス評価が付いていたけれど、本選考でポジティブな評価が得られれば、インターン時期から本選考の期間における成長性とか、ポテンシャルの高さとか、学習能力や意欲などのボーナス加点が得られるかもしれない。


つまり、インターン時の評価は本選考に影響を持つことは間違いないが、どう作用するかは最後までわからない。
ということで、入りたい企業があるならば、インターンでどう評価されているかに関わらず、ベストを尽くして本選考にのぞむしかないのである。


もっとも、評価されているのは学生の側だけではなく、受け入れ側企業も同じだけれど。残念なインターンシップを提供して、学生ウケが悪ければ本選考に参加してもらえなくなる。常に真剣勝負なんだろうなー。

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