【見破る5か条】フェイクニュース「かちもない」情報に注意!
訪問いただきありがとうございます、教育探求家・ビデオグラファーの加藤聡です(元・日本テレビアナウンサー/報道キャスター)。
前回の記事では、 SNSで情報発信する際に心がけたい5ステップ「さしすせそ」 をご提案しました。何かをざっくり知ったら、複数の情報・ 視点にも触れた上で、誠実な態度で発信することが大切です。
一方で、真偽不明の情報が世の中に溢れています。自分が触れている情報を信じてよいのか、判断に困ることも多いのではないでしょうか。
今回は、いわゆるフェイクニュースを見破る5か条を、 ご紹介いたします。
近年のフェイクニュース事例
はじめに、近年話題になったフェイクニュースの事例をいくつかご紹介します。
こちらの画像は2015年8月、相模原市のアメリカ軍施設で火災が発生した際に、Twitter上に投稿されたものです。よく見ると、画像の真ん中にゴジラの影が写っています。
投稿者がどんな意図でツイートしたのか分かりませんが、冷静に画像を見れば、 多くの方がゴジラに気付けたのではないかと思います。
この投稿は2018年6月、大阪で地震が発生したときのツイートです。
「シマウマ脱走」と言う文言と共に写真が投稿されました。
この写真は、このときの地震とは関係がないことがわかっています。先程のゴジラとは異なり、写真を見ただけでは見抜くことができません。
新型コロナウイルスに関しても、不正確な情報が飛び交いました。
ファクトチェック団体が真偽を確認・注意喚起も行っていますが、チェックが追いつかないのも現実です。
ChatGPTも一緒に、あいうえお作文
こうした中で、多くの情報に触れる1人1人は、どのように「フェイクニュースも含む情報の海」に向き合えばよいのでしょうか。
私が担当してきたゼミ等では、 フェイクニュースを見破るために注意したい観点について、 参加者みんなで考えるワークショップを行ってきました。
SNSの情報発信について留意点を「さしすせそ」で表現したように、 フェイクニュースの注意点については「かちもない(価値もない)」 の頭文字で あいうえお作文を行います。
ちなみに、生成AI「ChatGPT」にも同じお題を出して、人間と一緒に考えてもらいました。
フェイクニュースを見破る合言葉 「価値もない情報に注意」
さあ、前置きが長くなりました。
フェイクニュースを見破る合言葉は、「価値もない情報に注意」です。
5つのポイント「かちもない」は、以下の通りです。
「か」書いたのは誰か?
その情報を発信している主体は誰なのか?その主体(団体や個人)は、 信頼して問題なさそうか?
「ち」違う情報はないか?
同じ出来事であっても、 別の情報・異なる視点から発信されている情報はないでしょうか?
「も」元ネタ(根拠)は何か?
その情報を裏付ける事実やデータは存在するのか?個人の意見や解釈であれば、注意が必要です。
「な」何のための情報か?
公的機関や有識者、報道機関などが発信している公益目的の情報なのか? 注目を集めることが目的の投稿であれば、注意が必要かもしれません。
「い」いつの情報か?
時間の経過とともに、 その情報・状況が更新され、 現時点では正しくない情報になっている可能性もあります。
こうした5つのポイントに照らしたときに、はっきりしない部分があれば、特に気をつけた方が良いでしょう。
この「かちもない」を頭の片隅において、自分が見聞きした情報に注意すべき点がないか、気をつけて接することをオススメします(自戒も込めて)。
今回は、 フェイクニュースを見るポイントについてご紹介いたしました。
次回は、フェイクニュースと並んで、 最近のデジタル情報空間における大きな課題となっている「 フィルターバブル」 について考えていきたいと思います。
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