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由依はん、AKB卒業へ

AKB48の9期生で2代目総監督を務めた横山由依ちゃんが年内でグループを卒業することを先日表明しました。2009年に研究生としてグループ入りを果たした由依ちゃんは、加入当初はあまり目立つ存在ではありませんでしたが、劇場公演におけるパフォーマンスの質の高さと、はんなり京女キャラでファンの支持を拡大し、2010年10月葛西臨海公園での「AKB秋祭り」において、当時欠員が生じていたチームK正規メンバーへの昇格を果たしました。当時私もその場に居合わせておりましたが、詰めかけた観客の誰もが納得の昇格発表で、会場内が祝福の輪に包まれた雰囲気だったことを未だによく覚えております。

ところがその後の由依ちゃんはと言いますと、篠田麻里子卒業後の「チームAキャプテン引継ぎ」、高橋みなみ卒業に伴う「総監督後継指名」とAKBグループの「管理職的なポジション」を任されるようになり、シングル選抜における中心的役割は渡辺麻友や姉妹グループでセンターを務めるメンバーが担うことになります。由依ちゃんが劇場公演での努力や実績が認められ、誰もが納得する形で正規メンバー昇格を果たした「最後のメンバー」であることをAKB運営に巧みに利用されてしまった印象があり、劇場やコンサートのステージ上で汗をかくことによって自らを輝かせていた昇格を決めた当時の由依ちゃんの姿は、管理職業務やメディア仕事に忙殺される中で徐々に失われていった気がします。

その後「諸々の理由により」AKBグループの地盤沈下が始まり、公式ライバルだった「坂道グループ」に人気面で劣るようになると、真面目な由依ちゃんのことですから「総監督」として大きな責任感も感じていたことでしょう。悪天候の影響で沖縄での開票イベントが中止となってしまった2017年の選抜総選挙について由依ちゃんがAKB運営に対して厳しい言葉をぶつけたのは、彼女の真面目さを表す象徴的な出来事だったと思います。そんな彼女の悲痛の叫びも運営上層部には全く響くことなく、後にNGT問題が発生するなどグループは益々下り坂を転げ落ちてゆく結果となってしまいます。現在もコロナ禍でグループの先行きは見えない中で悶々と日々を過ごすよりは、自ら一人で歩き出すことを由依ちゃんが決断したのは本当に良かったと私は思います。「ソロ歌手」という加入当初とは違う「夢」を今は抱いているようですが、その夢がより現実のものとなるよう期待したいと思います。いつの日か大先輩の大島優子と共演できるような日が来るといいね。

由依ちゃん、卒業おめでとう!!

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