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泣きながら微笑んで ~AKB48・大島優子の懐古録~ #15

■ 2008.9.7 AKBガチャで初めて「当たり」を引く

ブレイク前のAKB48を象徴するものとして「権利」と呼ばれるものがあった。かつてAKB48劇場内のカフェスペースには「ガチャマシーン」が設置されており、当初はメンバーの缶バッジやシールなど普通の景品だったのだが、とある日に「『小池』で篠田麻里子に自分の名前を呼んでもらえる権」という当たりが登場したことを皮切りに、その後「好きなメンバーとの2ショット撮影権」や「私物にサイン権」などメンバーに絡んだ「サプライズ当たり」が投入されるようになると、ガチャマシーンにヲタさん達の行列ができてしまったため、戸賀崎支配人ら劇場スタッフが公演前後の時間を利用して「サプライズ当たり」に特化したガチャを直接販売(手売り)するようになる。1個300円のカプセルに何も入っていない「完全ハズレ」もあったことから、当たりが必ず保証されている「ガチャ400個セット」(12万円!)というものも販売され「箱買い」と呼ばれていた。しかしながら秋葉原の劇場に直接足を運ばないとガチャを購入することができないため、遠方住まいの私にとってはハードルが高く、たまに劇場公演の参戦とガチャ販売のタイミングが合った時に数十個購入してみたが、いわゆる「当たり」を引くことはできなかった。

しかし、劇場に行かずともガチャを購入できるチャンスはあったのだ。当時AKB48が劇場や握手会以外にファンと交流できる場所として「セカンドライフ」(SL)というインターネット上の3D仮想空間を活用しており、そのSL内においてもガチャを販売していたのである。ところが、仮想空間内でアバターを動かすためには、ある程度のパソコンのスペックと通信速度が必要であり、低スペックのノートPCとADSL回線利用者であった私はSL内ガチャも買うことができないでいたのだが、2008年9月に運営がSLガチャ販売専用サイトを開設。電子マネー(ビットキャッシュ)による決済が面倒ではあったが、普通にインターネットが閲覧できる環境があればガチャを購入できるようになったのである。劇場版ガチャよりも100円安いことと、ハズレ(※何故か「通常当たり」と表記される。ハズレ1回でメンバーのPC壁紙と交換可。)100回で「3順後入場券」(※入場抽選の3順目入場者の次に入場できる権利。1公演あたり10名まで先着順で受付)になるという「お得感」(※当時はお得だと思ってしまいました・汗)もあり、とりあえず30個購入。すると・・・

 「大当たり」3s撮影

いきなり2ショットではなく3ショット撮影が当たってしまう(・∀・)  しかし、遠方でもガチャが買えるようになったのは良かったが、当たりの申請もネット上でできるのかと思ったら、申請はAKB48劇場のインフォメーションで申請用紙を書く必要があるというオチ。でも、当選権利の譲渡手続きはサイト内で可能という不可解さもAKB運営らしく・・・。その後もたびたびSLガチャを購入し「撮影権」や「入場系権利」を獲得しては劇場インフォで申請用紙を書くのであるが、それだけではまだ権利は行使できない。各種権利は1日あたりの「人数制限」が設けられていて、権利行使の予約をインフォで行う必要があるのだ。「入場系権利」については自分が参戦できる週末・祝日は競争率が高く、インフォに電話をかけても繋がらず、繋がったと思ったら枠オーバーでキャンセル待ちということもしばしば。「撮影権」については、人気メンバーの撮影枠(5枠)を巡る争いは熾烈で、トガブロで公演出演メンバーが発表されると予約の電話がインフォに殺到。特に私の推しメン・大島優子は予約困難なメンバーの一人だった。それでも最初に当たった3S撮影を行使できることとなり、メンバー2人のうちの1人は勿論大島優子。実はそこに至るまでもいろいろあったのだが、それは次回のお話で。 (#16につづく)

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