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泣きながら微笑んで ~AKB48・大島優子の懐古録~ #11


■2007.7.1 ひまわり組「僕の太陽」初日公演

思い入れが強すぎたK3rd「脳内パラダイス」公演が千秋楽を迎えた4日後の6月26日にA4th「ただいま恋愛中」も千秋楽公演を迎え、チームA及びチームKの活動に一旦終止符が打たれた。5月にトガブロ上で突然7月1日に初日公演を行うことが発表されたものの、公演形態が全く謎に包まれていた「ひまわり組」公演であるが、1つのポジションに2名のメンバーを配置する「ダブルスタンバイ制度」を採用し、一人に個人仕事の予定や体調不良があっても、もう一人が公演に出演することができ、安定して公演を行うことができるとの発表がAKB運営からあった。チームAでの私の推しメンの一人であった星野みちるがA4千秋楽をもってグループを卒業し、もう優子とちるがAKB48劇場の舞台で共演することは残念ながら無くなってしまったものの、篠田麻里子や前田敦子などチームAの主力メンバーと優子が交わることによって生み出される「シナジー」に対する私の期待感は大きくなっていたのだが、「ダブルスタンバイ」の組み合わせによっては同時に見られない可能性もあるわけで、初日公演の出演メンバーが誰になるのかは私の最大の関心事であった。

前田敦子、高橋みなみ、篠田麻里子、板野友美、峯岸みなみ、中西里菜、秋元才加、小野恵令奈、河西智美、増田有華、佐藤夏希、野呂佳代、宮澤佐江、当時まだ研究生だった倉持明日香と佐藤亜美菜、そして、大島優子。

大島麻衣と小嶋陽菜がいないだけで、ほぼほぼ当時の「シングル選抜メンバー」が初日公演のスターティングメンバーであることが判明。「ばら・ゆり構想」よりも「豪華な」組み合わせに当時の私は心躍らされ、K3千秋楽が終わったばかりだというのに「何としても初日公演に入りたい!」という思いでいっぱいだった。

しかし、ひまわり公演初日もメール抽選をくぐり抜けなければならず、K3千秋楽当選で運を使ってしまった私に当選の知らせが来ることは無いと思っていた。案の定、遠方枠→FC枠と応募するも音沙汰無し。すでに初日以降の公演予定も発表されており、次の週末に並んでチケ買えばいいかなぁ・・・なんて思っていた初日前日の昼下がりに、、、

「Re:7月1日」

何と一般枠の当選メールが届く(・∀・) 後日私の身に何か不幸が訪れるのではないかとかなり不安になった(笑) 今回は初日公演前恒例のゲネプロ(公開リハ)を行うこともできず、楽曲等に関する事前情報が全くないまま公演を迎えることとなったが、逆に事前情報がないことで優子たちがどんなものを私達に見せてくれるのかという期待は高まる一方であった。

そしてついに公演当日を迎える。大きな期待に胸躍らせて抽選入場に臨んだが、結果は残念ながら干されて「優勝」(※ビリ入場のこと)。それでも下手のお立ち台にまだスペースがありポ主。overtureが終わり緞帳が開くとブルーライトに照らされた舞台の上には、ひまわり組「僕の太陽」初日公演のファーストメンバー16人が立ち並ぶ。これだけのメンバーが一堂に集って劇場の迫の上に立ったのは「周年公演」「正月公演」「人気メンバー卒業公演」以外では後にも先にも「ひまわり組」公演だけだと思う。M1「Dreamin’ Girl」でアカペラ&クラップという新たな試みを示せば、M2「RUN RUN RUN」からM4「ビバ!ハリケーン」では躍動感あるダンスで観客を魅了。合同公演ゆえに懸念されていた全体の統率も十分に取れていた。当時の主力メンバー達は、個々の能力の高さは勿論のこと、知名度が低く客も少ない苦しい時代を経験していることで自己アピールをしながらも興行として公演を成り立たせることの重要さも十分に理解していた。

ユニットゾーンでは篠田麻里子のチア姿にキュン死寸前に追い込まれた
M5「アイドルなんて呼ばないで」、当時高1生の高橋・増田が儚い夏の
初恋の終わりを歌い上げたM7「ヒグラシノコイ」など良曲揃いの中、
M6「僕とジュリエットとジェットコースター」で中西里菜、そして当初出演予定がなかったはずの小嶋陽菜を両脇に従えて優子がセンターを担う。普段のキャワワな優子を捨てて「カッコいい優子」を存分に見せつけてくれた。ソロ曲「泣きながら微笑んで」は別格として、優子参加のユニット曲の中では私が一番好きな曲である。

そして「僕の太陽」公演は後半戦も私の気を抜かせてくれない。M10「竹内先輩」では「『ハイッ!』ジャンプ」や「腕グルグル回し」で優子のキャワワさ全開!と思いきやM12「デジャビュ」では一転して遠くを見るような眼差しで私を魅了。錚々たるメンバーが居並ぶ中で優子の表現力の振り幅は群を抜いていた。またMCコーナーでも全く臆することなくAメンに絡んだり、アイドルらしからぬ変顔を披露したりなど存在感を示すとともに、ひまわり組メンバー間の融和にも一役買うこととなる。とどめはアンコールのシングル曲「BINGO!」「僕の太陽」の2曲。まさに「大団円」という言葉がふさわしい公演の〆曲。16人が両袖の花道まで一杯に広がって迎えるフィナーレは壮観の一言。公演が終わった後の満足感の高さは私が入場したAKB48の公演の中でもピカイチだった。もしAKBヲタとしての時間を巻き戻すことができるのならば、私は迷わず「僕の太陽」公演初日に戻りたいと言うだろう。そして優子は「僕の太陽」公演によりAKB48の中心的存在としての地位を築き始める。あの優子の質の高いパフォーマンスやMC等での底抜けの明るさを新しいファンが見てしまったら、優子がファンの支持を拡大していくこともまさに「必然」だったと思う。(#12につづく)

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