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泣きながら微笑んで ~AKB48・大島優子の懐古録~ #29

■ 2014.3.8 「最終ベルが鳴る」リバイバル公演

第4次組閣体制発表前の2014年2月20日。大島チームKはこれまでの「ウェイティング公演」に替わってK4「最終ベルが鳴る」のリバイバル公演を行うこととなった。「AKB48グループペナントレース」の開始が影響しているとも言われていたが、私にとってみればそんなことは「どうでもよいこと」で、優子が卒業間際のこの時期に再び「最終ベルが鳴る」公演に取り組もうとした意味を知りたかった。そして私が参戦できる土曜日のチームK公演に優子が出演することとなり、久しぶりに申し込みをするとFC枠で夜公演が当選。私的には最後の大島優子の現場となった。

チケットの整理番号は140番台で9順入場。キャンセル待ち番号が早めに呼ばれたので実質6~7順くらいの感じでセンターブロックの立ち最前が取れた。M4「偉い人にはなりたくない」変顔を交えながら楽しそうに踊る優子、M11「Coolgirl」セリが高く上がってからの優子のセクシーな動き、M12「回遊魚のキャパシティ」トライアングル陣形の真ん中に立つ優子のカッコ良さ、EN1「シャムネコ」キレの良いターンとキャワワなネコパンチなど、5年前と変わらない優子の姿が迫の上にはあった。強いて変わったと言えば、野呂佳代、秋元才加、宮澤佐江らがいなくなってMCで喋る量が増えたこと、しかも発言内容が「お局様的」な感じになったことか。EN3「支え」の後に優子最後のセンター曲「前しか向かねぇ」を披露。マイクスタンドを振り回すは、激しくヘッドバンキングするはで「元気でポジティブな優子」という「本店における優子のイメージ」を体現したかのような曲。卒業後は「前しか向かねぇ」で見せる優子とは違う「優子らしさ」が多くの人々伝わるといいなと思いながら「最後のセンター優子」を見ていた。

公演全体の印象だが、2008年の初期チームKが演じていた内容には遠く及ばない。あの頃に比べて観客の盛り上がり度や熱量も全然足りない。しかし、オリジナル公演というものは、チームやメンバーの背景や個性を意識して制作されているものであり、いつの組閣でもチームKに選ばれたメンバーはチームKの活動的なイメージや王道アイドル路線とは一線を画した雰囲気に合うコ達なのであろうから、リバイバルとはいえ「最終ベルが鳴る」公演を上演した方が良いに決まっていた。そして、優子としても自分が長年所属したチームKの基本的なスタイルを後輩メンバーに伝えたかったのだと思うし、劇場公演を見に来るファンにも「チームKの熱」を少しでも感じてほしかったのだと思う。メディア仕事が忙しくなって迫の上に立つことが少なくなってもAKB48・大島優子の原点は秋葉原の劇場であり、この劇場を後輩達にも大事にしてほしいという優子なりのメッセージが「最終ベル」のリバイバルだったのかなと思う。

終演後のハイタッチ。優子とは「最後の接触」になったのだが、これまでの
私のスタンス通り、優子にがっつくこともなくアッサリと済ませて扉の外に出た。ここ2~3年は劇場公演にも入れずAKB48というグループのことが嫌いになってしまったが、優子をはじめとするメンバーの事が嫌いになることはなかった。8年間に渡り私を楽しませてくれたAKB48メンバー、そして大島優子には感謝しかなかった。 (#30につづく)

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