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関係ないことを、関係ないと思うように

 年末ですね。年末だとか年始だからといって、特別なことが何も無いのですが。社会と距離があるから、年末年始とか特に影響を受けないんでしょうね。

 年末になると、今年のニュースがまとめて流れてきたり、亡くなった有名人の一覧とかもあるんですが、じゃあ、それが自分に影響を与えたかというと、そうでも無い。安倍首相よりも、うちのヤギが死んだことの方が、僕にとっては影響が大きいわけで、それで良いと思っています。

 今の時代は、物心ついたときには、いらぬ情報と、生活に関係ないことに囲まれていますから。それを剥がしていき、自分に関係あることに集中する方が、より幸福になると思っています。日本の政治を憂うよりも、家を掃除する方が大切。ま、それが難しいんですけどね。「遠いこと」ばかりが、情報として入ってきますから。ニュースや、学校の勉強というのも、大半はそういうものです。ま、そりゃ「国民」を作るためだから、しょうがないんだけど。ワガママに自分の幸福を考えるなら、無視する方が良いと思います。

 最近、麹(こうじ)づくりを家でやっていまして。糠漬けの話はさんざん、していますが、麹もブーム。麹から甘酒とかどぶろくとか、味噌とか作れるわけです。あ、どぶろくは違法なのかな。違法だったら、作っていないことにしましょう。作りたいなと思っています。

 それで思うのは、日本ってのは本当に米ばかりだな、と。米を色々な形態にして、使って、吸収して、それで生きているんだなと実感します。あとね、今日は大晦日なので、で、僕は神社の係をやっているので、しめ縄につける、何ていうんですか、白い紙のピラピラしたやつ、あれをセットしたりしたんですよ。で、しめ縄も稲藁でしょう。米ですよ。で、供えるものは、餅、米、酒。もう、全部コメじゃねーか、と。不思議と大豆は供えないですね。米、野菜、魚、昆布、ですね。あとバナナとか、チョコとか。大豆が無いのが不思議。

 糠漬けの体験から、微生物の働きによる発酵は、草食動物の反芻を体外で行っているようなものではないか、と思いまして。その話は、以前、書きましたが。とすると、米ばかりといっても、ごはんと酒は違うわけですよ。糠も違うわけですよ。米ばかり食べているのでは無い。米を色々な形態にして、栄養バランスをとっていたのではないか、と思うんです。

 糠漬けやどぶろくを食べていて思うのは、生き物を食べているな、ということ。菌が生きていますから。スーパーで、生きているものってのは、納豆菌とかヨーグルトぐらいですかね。酒は死んでいますし、醤油も死んでいる。生きた微生物を食べている、というのは、あまりうまく説明できないですが、全然違うなと感じています。エンザイム的な? 知らんけど。

 ヤクルト1000が流行ったでしょう。寝つきが良くなるとかで。僕も何度か飲んでみましたが、まぁ、特に何も感じなかった。で、ヤクルト1000で多くの人の調子が良くなるというのは、生きた微生物を体内に取り入れることの大切さ、というか。普段、死んだものばかり食べているところに、生きたものを入れたら、そりゃ調子が良くなるだろうな、と。ただ、糠漬けでも、どぶろくでも、同じだと思います。ヤクルト1000よりずっと安いし、健康にも良いと思うので、糠漬けの方がおすすめです。

 腸内細菌が後天的に、どの程度、変わるのかは興味深いところです。つまり、腸内細菌叢は遺伝子レベルで影響しているのかどうか、ということ。日本人の遺伝子を持った人が、ヨーロッパで生まれ育って、ヨーロッパ人と同じ程度に乳製品とか小麦を吸収できる腸内細菌叢を作れるのでしょうか。僕は、腸内細菌といっても、これは外部というより内部に近いもので、後天的に変化するにも限界があるんじゃないかと思うんですけど。

 例えば、牛乳を分解する能力も、アルコールを分解する能力も、民族で違う、つまり遺伝子レベルで違うわけです。純粋な身体だけではなく、腸内細菌叢も関わっているとは思いますが、どこまでが遺伝子でどこからが細菌かも分割できないと思う。ただ、牛乳やアルコールで明らかに違いがあるのであれば、他のものも、そりゃ似たようなものだろう、と。とすると、米を2000年以上は食い続けてきた我々の遺伝子は、米から離れられないのかな、と思うわけです。なのでね、ヤクルト1000よりも糠漬けの方が良いと思うわけですよ。はい。

 ということで、今年は糠漬けの年でした。来年もまた、生活のクオリティを上げる出会いがあると良いですね。ってことで、またあした。

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