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詩: 記憶の中の香り

寒くなったら思い出す香りがある
思い出したくないのだけれど
寒いってだけで記憶の中から香ってくる
みんなは早く寒くなればいいなんて言うけれど
ずっと夏の太陽の下に居たかった
色のついた香りはいつだって残酷だ
日暮れの冷たい足音に混ざった香りなんて
思い出したくなかった

/かとうなみさ

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