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「よく聞くこと」と「聞き流すこと」のバランス

子供のころから「人の話はよく聞くように!」と言われて育った。きっと、たいていの人がそうだと思う。

相手が主張していることや求めていることをきちんと理解するには「よく聞くこと」は不可欠。真面目な場面にも、くだけた場面にも当てはまる。

それはそうとして。

最近、真剣に聞きすぎずにある程度「聞き流すこと」ができることも、大切だなと思っている。

一昔前であれば、多くの人が目指す方向が一致していたし、生活環境も家族構成も同じような人が多く、生き方の「正解」と思われるものについて、共通の認識があったと思う。

それが、今は違う。
世の中の価値観や常識といわれるものが目まぐるしく変化していく中で、考え方や生き方、生活の優先順位が皆それぞれ、バラバラになってきている。

今はきっと過渡期で、手探りで正解を探そうとしている状態。さらに、これまでのように、周りの人の答えが自分には当てはまらない可能性が高い。

でも、これまで「自分だけの正解」なんて概念を持ったことがないから、何だか不安。だから、人に自分の正解を押し付けようとする人も現れる。

本当に親身になってアドバイスをしてくれている人もいるのかもしれないが、親身であることと、自分にとっての正解であるかは全く別物。だから、その場合、聞き流して取り込まれないように自分を強く持っておかないと、簡単に揺らいでしまう。

これまでは、人の話をきちんと聞くことの方に重きを置いてきたのは、そういうものだと思っていたから。でも、本当は、自分の選択に責任を持つことを無意識のうちに恐れていたのかもしれない。

人生が終わるときにならないと、自分の選択したことが正解だったかどうかなんて分からない。今、いいと思ってやったことでも後になって間違いだったと気付くかもしれない。そうであっても、自分で決めてやっていくしかないのは変わらない。

そう考えると怖さはあるけど、しっかりと腹を括って自分がいいと思ったことを選び、取り組んでいく姿勢を持ち続けたい。





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