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メカジキを探しています

2回目の入園準備だから、何も心配することはない、そんな奢りがあった。

裁縫系の準備は早々と済ませていた。
タオル類もお昼寝布団も買いそろえていた。

ただ、メカジキが足りなかった。

たった2年の間に保育園の事情は変わっていた。
娘が入園した2年前よりも、より慎重で手厚くなっていた。

必要書類の記入だけ後回しにしていたのがいけない。
見慣れない書類があった。
アレルギーチェック表だった。

以前、アレルギーチェックは、「アレルギーの有無」の項目で「有」か「無」に丸をつけて、あれば、その食材を書くだけだった。

それが、今回はA4用紙1枚にアレルギー食材の一覧があり、食べたことのあるものに丸をつけていく形式だった。

大体の食材はクリアしていた。
ただ、長芋、黄桃、メカジキはトライしたことがなかった。

長芋、黄桃は入手が容易だった。

メカジキがない。

スーパーを回った。
「メカジキはありますか?」
3軒目にもなれば、切羽詰まっていた。
でもなかった。

最終、4軒目。

「メカジキってありませんか?!」
「あれ?もう終わっちゃったかなー?」

あったのに売り切れた…?
唖然としていると、救いの一声。
「あ、あったあった!ここあるよ!」

どれだけこのときを待ち望んだことか…
「よかったー…ありがとうございます!!」

こんなにメカジキを切望している客はなかなかいない。

よかった。メカジキ。
そして、メカジキが案外高くて驚いた。
これ、給食に出るの?
私よりご馳走食べてるな、保育園児。

これでまた、私の育児レベルが上がった。
メカジキは余裕をもって手配しておいたほうがいい。




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