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年少の衝撃

ニュースの記事と目の前の光景ががっちりつながった。

年少の娘のお迎え初日、教室は戦場だった。

大人ひとりで、3歳児20人、見られるわけない。

保育士の数は、乳児おおむね三人につき一人以上、満一歳以上満三歳に満たない幼児おおむね六人につき一人以上、満三歳以上満四歳に満たない幼児おおむね二十人につき一人以上、満四歳以上の幼児おおむね三十人につき一人以上とする。ただし、保育所一につき二人を下ることはできない。

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第三十三条

保育士配置基準に関しては、ニュースでも新聞でも見たことあった。3歳に上がったとたん、急激に人数増えるな、とは思ってた。

教室では、男の子と女の子が激しくけんかしてた。女の子がお茶こぼしてた。先生はひとりだった。

お迎えにきた私は、先生に聞きたいことがあったけど、やめておいた。

先生は明るく「おかえりなさい」って声をかけてくれた、決して話しかけるなオーラなんてなかった。

でも、余計なこと聞くのやめとこ、と思った。

私は下の子を連れていた。1人の男の子が、「赤ちゃん連れてきちゃだめなんだよ!」と私に言った。先生は慌てて止めにきた。

世の中この配置基準で回ってるんだから、きっと無理ではない数字なのか。

でも、綱渡り。無理じゃないかもしれないけど、神経尖らせて、ギリギリのところでの綱渡り。…サーカスで言うなら猛獣使いだけど。

こんなストレスのかかる仕事、身が持たなくない…?

3歳未満児クラスの頃は、先生と世間話する余裕があった。雑談の中で、さりげなく不安なことも聞けた。

娘、まだトイレトレーニング完全に終わったわけじゃなくて、オムツのない生活は少し心配。
…でも、保育園で失敗しちゃったら、先生も相当に大変では…?

確かに2歳から3歳で、娘が受けるお世話は減った。
飲み物は用意してもらってたけど、自分の水筒で自分で飲む。年少に上がる前は、1日2,3回着替えさせてもらってたけど、それもなくなった。朝と同じ格好で帰ってきたのを見たときに、ちょっとハッとしたくらい。

でも、減ったけど、減ってない。

「赤ちゃん連れてきちゃだめなんだよ」とか未満児さんは多分言わないし。減ったこともあれば、増えたこともあるのに。

私が見た光景は全然珍しいものじゃないんだろうなって想像つく。

配置基準、変わらないとおかしい。

目の前の景色が、あの配置基準ってこんなにおかしいんだよ、って言ってた。
ニュースの解像度がぐぐっと上がる。

6人から20人て…何事?

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