NPO法人を作りたいのです 3

たどり着いた考え その前に

 年齢と仕事を発端にして行き着いた考えに触れる前に、今の私の仕事=私立高校教員の状況について触れておきたいと思います。ここでお断りしておきたいのは、今から述べる内容は、学校や教員についての一般論ではなく、あくまでも私が一教員として勤めてきたことから生まれた個人的な見解、考え、思い、はたまた愚痴なので、そこは仕事を辞めたいと考えている教師の戯言程度で見ていただけると幸いです。

 教員の仕事(学校という職場)がブラックであるということは、よく言われることです。業務量や勤務時間など、我が社でも「先生の働き方」はよく話題になります。働き方改革にも取り組んでいますが、根本的な解決には至っていないのも事実です。そして、それが原因で職場の雰囲気が悪くなり、先生方のモチベーションの低下に繋がっていることも否めません。ただ、私自身、教員以外の仕事も、今の職場以外の職場も知らないわけで、他所と比較することはできません。私の職場以上に労働環境の悪いところ(学校)もあると思います。そして、「それらを全てひっくるめて教師になったのだろう」だから「文句を言わず働け」と言われるのも分かります。しかし、やはり教員1人あたりの業務量は、私が就職した頃と比べても、格段に増えていて、文句の一つも言いたくなります。さらに、最近では「総合的な探究の時間」の実施と「観点別評価」の導入が、先生方を悩ませています。誰もそうしたいなどと言っていないのに、具体的にどうしたらいいかも分からないのに、「やれ!」と言われた瞬間から、手探りの仕事が始まるのです。

 そういえば、数年前から始まって、そのいくつかが途中で頓挫した「大学入試改革」でも、大慌てしました。結局は当初の計画のいくつかは中止となったのですが、とにかくその対応に追われていたことを思い出しました。ーちなみに、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、大学入試改革の黒幕が経産省であることは有名な話です。とにかく次から次へと新しいことに取り組むことが求められてきたのです。それでパンクしてしまう先生もたくさんいたと思います。そんな中で、先生方の負担になっている業務を学校の外に持ち出せないか、と思い始めたのです。そして、2つの考えが頭のなかに浮かんできたのです。

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