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町議会議員になって、たった6ヶ月で懲罰になった話②

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前回のあらすじ                華々しいデビューとは裏腹に、古い体質の議会には受け入れられなかった新人女性議員。しかし町民の重要な個人情報が漏洩している恐れがあるとあれば、議員として正さなければならない。

滞納者リスト議会共有、やめて!①とある人物からの悲痛な声

これから私はあらゆる方法で滞納者リストの議会での共有をやめて貰おうと切磋琢磨して行くのだが、その前に、なぜここまでこの問題に対して力を入れたのかというところを説明しておかなければならない。

町の不正を正すのは議員の責務であるのは勿論の事なのだが、この問題に対して私が向き合ってきた正義感はその責務だけでは説明できない。この物語は実はある人物からの悲痛な声を聞いたことから始まるのである。

当選から間も無く、古い議会の慣例にとらわれる事なく数々の問題提起をした事で、あらゆる方からご連絡をいただいた。否定的な意見も勿論あったが、殆どの声が「これほどまでにやってくれると思わなかった」「こんな人を待っていた」という肯定的な意見だった。がしかし、一方で私は随分とこんな声に困惑した。なぜなら私がやっている事は議会人としては当然のことであって、むしろその数々寄せられる声が、ことごとく今まで『期待を裏切られてきた』方の声の様に感じられたからである。

議案(町側からの提案)に対して、私が違うと思えば反対するのは当然のことだし、その反対理由をハッキリと表明するのは議員の責任であるし、そしてその様な表明と結果を町民にお伝えするまでが議員の仕事である。私はごくごく普通の議会活動をしているだけなのである。

そして気づいた事がある。このごく当たり前の議会活動をする事が、湯河原町では大層難しい事なのである、という事だ。

町民の方からはこんな声もいただいた「今まで投票してきた人はみんな潰されてしまった」「期待をしたけど結局は取り込まれてしまった」…。そう、ごく当たり前の議会活動をすると、どうやら潰されてしまうのが湯河原町、らしいのだ。

さて、最初は私へも懐疑的だった町民が多かったらしい。「みんな最初は良い事を言う、期待して投票するけど結局ダメ。それでも毎回選挙の時には『もしかしたら今度こそは』と思って投票するの」こんな声もいただいた中で、理路整然と正論(と私が思う事)を躊躇なく物申す私の姿を見て「今度こそは本当に期待できるかもしれない」と思ってくれたらしいのだ。そんな事もあり、ある日、とある人物に呼び出された。

「湯河原町は滞納者のリストを議会に提供している、これはとんでもない事だ。これに関わる事は犯罪だ。どうにか辞めさせてほしい」

悲痛とも言える声だった。おかしいと思っていても、誰も止める事ができない湯河原町の体質があるのだそうだ。この人物は随分前からこの事を疑問視しており、法的に明らかに問題があると思っていたのだそうだ。しかし、自分の力では辞めさせることはできない、誰かにこういった「おかしい」事を辞めさせて貰いたいと思っていたという。

その人物は、町民が被害者であると同時に、滞納者リストを議会へ共有する事に関わる全ての人が違法行為に手を染めている事になりかねないという事に随分と心を痛めていた。もうこれ以上、悪い事に手を染めて欲しくない。そんな気持ちがヒシヒシと伝わってきたのである。

しかしー。なぜ湯河原町はそんな事をしているのだろうか?単純に疑問だった。率直に聞いた。「何でそんな事をしてるのか?」するとこんな答えが返ってきた。「圧力に使われている」。どうゆう事か。

要は「人の弱みを握る事で得をする人物がいる」のだそうだ。ここは憶測になるので詳しくは書かないが、問題なのはそんな事を思わせてしまう様な事を湯河原町がしてしまっている事なのだ。そこは紛れもない事実である。

その人物の力になりたいと思った。私ができるのかはわからないが、少なくとも今目の前にいる人物は「もしかしたら土屋なら」と思って、望みをかけて連絡をくれたのである。

単純に嬉しかったのもある。私の様な存在をずっと待っていてくれたのだという。何より、その人物は、湯河原町を愛していた。大好きな湯河原町で、その様な事が行われている事にずっと憤りを感じていたのである。

その人物に「なんとかする」なんて軽はずみな約束はしなかった。これは、きっと大きな闘いになるだろうと直感した。だけど、湯河原町を良くするためには、決して目を逸らす事ができない問題だと思ったのである。私は私の心の中で決めた。

できる限りやろうー。

→③に続く

湯河原町を相手取り、裁判を起こした費用について、クラウドファンディング挑戦中!

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