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遠東記2

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ブログ「遠東記」の続きです。 遠東記(2011.03〜2021.12): https://blog.canpan.info/entoki/
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#気仙沼

どんな人になりたいの?

「なんか(しりとりとか)やろうよ」 それより、おしゃべりしようよ。今日あったこととか教えて。 ゲームの話をしはじめたので、適当に相槌を打つ。 「どんな人になりたいの?」 ふと、不意をついてきた。 うーん。おれは人の役に立ちたいかな。 どんな人になりたいの? 「おれは仕事して仕事してしまくりたい」 なんで? 「貧乏になりたくないから。へへ」 仕事しまくるとお金もらえるの? 「うーん。わかんない」 「おれも人の役に立ちたいな」 そっか。 話は一度ここで途切れ

【仲間募集】もし能登プロジェクト

もし能登の高校生が気仙沼の復興の物語を見に来たら、何を感じるだろう。 いま漠然と不安を感じている高校生。復興に無力感を感じていた。 こんど、彼らを気仙沼に呼ぼう。復興は答えのない探究だったと伝えよう。 ここにはきっと将来への糸口があるはず。 もし能登に気仙沼の大学生や高校生が復興のお手伝いに行ったら、何ができるだろう。 あのとき小学生だったわたし。ボランティアの大学生に遊んでもらった。だから楽しかった記憶もたくさんある。 こんどはわたしが能登に行って小学生と遊ぼう。 あ

2011年→2023年、12年でひと回り

2011年、私がFIWCというチームの一員として気仙沼の唐桑半島で復興支援ボランティア活動を始めたとき、とある民家のお宅のはなれを借りて活動拠点としていた。その家族は「唐桑半島のために活動してくれるなら」と自分たちも被災しているのにも関わらず、私たちボランティアを受け入れてくれた。そのお家には三人の小学生がいて。被災した直後から数ヶ月に渡り、入れ替わり立ち替わりボランティアが自宅にやってくるもんだから、相当なストレスをかけたに違いない。実際、特に4年生になる二番目の子には負担

Dance with the Issueを体感してきました

下北沢の映画館を目指して宮城県の北の端・気仙沼から新幹線でびゅーん。 太田直樹さんの紹介で知りました「Dance with the Issue」という映画。 電力というエネルギーの課題について、コンテンポラリーダンスを通して感じる映画。 頭じゃ分かっていることを、もうちょっと深いどこかで感じ直してみる、という感じ。 さらにおもしろいのが、映画の最後に瞑想タイムがついてること。 監督は舞台挨拶で「映画館って暗いし静かだし瞑想にぴったりじゃんと気づいた。全ての映画がこん

たった1人のために動ける仕事

2008年2月の頭。大都市広州から250キロほど内陸に入った紫金というまちにいる。バイクが行き交うたびに土埃が舞う中国の田舎まちだ。旧正月の最中で、赤い爆竹の残骸が至るところに散らばっている。 夜、薄暗いホテルの一室から広州にいるタイランに電話をかけていた。「拓馬、村はどうだった?」落ち着いた声。タイランは日本から広州に移住してNGO「JIA」を立ち上げた原田僚太郎のニックネーム。日中の大学生とともにハンセン病問題に取り組むNGOだ。大学1年生の私は、タイランの紹介で先輩と

上半期を振り返ると結構進化してた私たち

2022年度の上半期が終わりました。あっという間でしたね。実はこの上半期の間に、まるオフィスは様変わりしまして。4月なんて、とうの昔。というワケで、このコラムではその進化っぷりをぎゅっとまとめてお伝えします。 進化1:ミッションのリニューアル「地元の課題を学びに変える」という新ミッションを掲げ、2022年度まるオフィスは再スタートを切りました。いよいよ「復興のなんでも屋さん」を完全に卒業したとも言えます。感慨深い… 進化2:ロゴのリニューアル合わせて、2015年の設立より

10年たった今、中2に伝えたいこと

自分のキャリアをスケッチブック一冊にまとめて、中学2年生に熱く語ったことはありますか? まとめ方はもちろん自由です。 私たちはときどき気仙沼の中学校(高校でも)の授業でそんなことを企画してます。地域の大人たちを集めて。 普段はコーディネーターとして企画側にいる私も、2021年話者として挑戦することになりました。ちょうど東日本大震災から10年が経過する春のことです。 ずっと気仙沼・唐桑の人たちに、10年間私を育ててもらった恩を感じていました。その恩は返さずに、次の世代に

移住してよかったことランキング上位のこと 〜我が家の海開き〜

東北でも梅雨が明け、カンカン照りの日曜の朝。ゼンカイジャーを見終わった息子がぼーっとしてる私に「どっか行こうよ。連れてってよ」とボソリ。「暑いからなぁ…」以上。家にいましょう、家に。 しーん。 ぼーっとワイドナショー見てる。10時半。無益。 あ、海行くか、海。 「え!いいの!?いこう!」 行くかー。 おれがひとりで連れてくから、行ってきていい?「2人見るの大変じゃない?」とママ。ちゃっと行ってちゃっと帰ってくるだけだから大丈夫よ。 バスタオルとかをスーパーのビニール袋に