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大瀧詠一さんは、僕の中では今のところまだ生きてることになってます

最近、大瀧詠一さんにはまっている。40年前に出た不朽の名盤「A LONG VACATION」(通称ロンバケ)がテレビで取り上げられていて、サブスクで聴けるようになっていたので、試しに聴いてみたら、そこから大好きになってしまった。

大瀧詠一といえば、中高生の頃、「EACH TIME」をカセットテープにダビングしてよく聴いてたけど、ロンバケはちゃんと聴いたことがなかった。

特に一曲目の「君は天然色」がほんといい曲で、CMでも繰り返し使われてるから聴いたことはもちろんあったけど、ちゃんと聴くとほんとに素晴らしい。そして、何度聴いても新鮮。

作詞をした松本隆さんの悲しいエピソードがこの詞の背景にあるそうで、それを知るとこの曲にさらに深みが感じられる。
https://www.google.co.jp/amp/s/www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202005/sp/0013381007.shtml%3fpg=amp

実は知らなかったのだけど、大瀧さんは2013年にすでに他界されている。それでも彼の人となりを知りたくて、ネットで調べてみると、映像はほとんど出てこない。人見知りな性格で、あまりテレビには出たがらなかったそうだ。代わりにラジオの録音がYouTubeにたくさんあったので、それを聴いている。

若き日のユーミン、鶴瓶師匠、アルフィーの坂崎さんなど、いろいろな人と対談しているが、一番はやはり、山下達郎さんのサンデーソングブック(上の写真)という長寿番組に毎年正月にゲスト出演する「新春放談」という企画だ。

達郎さんは大瀧さんの5つ下で、デビュー当時からの付き合いだそうで、2人の関係性がとてもいい。マニアックな音楽の話はよく分からないけど、達郎さんは大瀧さんを慕ってる感じで、2人ともすごく楽しそう。

大瀧さんの人柄はラジオを通じてしか知らないけれど、すっかり魅了されてしまった。あの力の抜けた感じが素敵です。

で、まだ、僕の中では大瀧さんは生きているのです。時々、もうこの世にいないという事実を思い出して悲しくなることもあるけれど、まだ追悼の言葉は見ないようにして、出来るだけ否認するようにしている。

サンデーソングブックの新春放談を一通り聴き終え、達郎さんの追悼の言葉を聴いたら、初めてそこで、亡くなったという事実を受け入れることになるんだろうと思う。

でも、それまでは大瀧さんのリアルタイムのファンであるという疑似体験を楽しみたい。

ちなみに「A LONG VACATION」の40周年記念盤が、今年の4月にオリコンデイリーアルバムランキングで1位になったらしい。40年前のアルバムが1位ってすごくないですか?!

あと、ロンバケはもちろんいいんだけど、意外といいのが「風立ちぬ」。松田聖子の曲として有名だけど、作曲した大瀧さんが歌うととても素敵だ。特に「帰りたい、帰れない」「忘れたい、忘れない」というフレーズの歌い方は、色気があってとてもいい。ぜひ聴いてみてください。

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