フィットネスジム業界を牽引し、マーケットを拡大するには
フィットネス業界で事業をスタートして約2年。今年の2月に「LifeFit」をリリースしてから約8ヶ月が立ち、今後の拡大ビジョンも見えてきました。
国内のフィットネス参加率4%と低迷しているマーケットを拡大すべく、続々と参入プレイヤーも増えてきています。
私たちLifeCoach社もその一員であり、日々試行錯誤をしながら事業を磨いており、現在の自分の考えをこのnoteでアウトプットします。
フィットネスジム参加人数を増やすセンターピン
安い
近い
便利
すごくシンプルですが、この3つがセンターピンだと考えております。
実際にLifeFitをリリースしてから、数千人近くの方にご利用いただいており、お客さんに利用してくれている要因を聞いていても、「価格がとにかく安い」「家の近所にできたから」「登録が簡単だから」がほとんどです。
そして、この3つは密接に絡まっており、どれか一つかけるだけでもNGです。仮に月会費3,000円のジムが車で1時間のところにあったとしても、徒歩1分の場所にある月会費5,000円のジムを選ぶ方の方が多いことは想像でき、この3つの要素は包括的に抑える必要があるとわかります。
では「無人でweb登録できる、安いジムをドミナントで出せば良いのでは?」となりますが、これを表面的に捉えていざ出店すると、大火傷を喰らうことになります。
バジェット型(低価格帯)で勝ち残るには
施設が充実した総合型ジムや、一人ひとりに付き添ったパーソナルジムなどをもちろん求める方もいますが、吉野家が「安い」「早い」「美味い」で大衆に利用されているように、マスに向けたフィットネスのインフラを創っていくには、バジェット型(低価格帯)の会員制ジムプレイヤーが必要だと思います。
「安くしたら来るんでしょ?」と思われがちですが、「利益(売上-支出)」を最大化するという目的においては、結構至難の技です。
単価が低い分、会員数を集めないと売上が上がらないのですが、フィットネスジムは会員制ビジネスでもあり、店舗に入るキャパシティの上限も決まっております。
・月の売上=会員数(坪数×坪あたりの会員数目安)×ARPU(顧客平均単価)
・月の支出=家賃+人件費+水道光熱費+広告宣伝費+システム利用料+決済手数料+消耗品代+雑費
(キャッシュフロー上で簡易化するため、減価償却費は除きます)
で決まります。
「事業をしているのに、利益が出ない…」状態に陥ります。
そして利益が出ないのはまだマシな方で、最悪の場合は赤字を垂れ流すことになります。今までたくさんの方から苦戦の相談を受けてきました。
「会員数を増やしたらいいのでは?」と発想する方もいますが8人/坪は、国内24時間ジムの先駆者のエニタイムフィットネスさんでようやく達している?ような水準であり、12人/坪を超えると、混雑しすぎて退会率も一気に跳ね上がります。
そして上記の支出条件面の
-人件費 : 正社員さんとアルバイトさんを雇用して、-50万円/月
-広告宣伝費 : ポスティングとデジタル広告で、-10万円/月
という限られた予算で、会員数を坪8人の480人をクリアすること自体も結構ハードル高いです。
「会費をもう少し引き上げたらいいのでは?」という発想に関しては、仮に月会費4,980円のモデルで出店した場合、広告宣伝費の高騰や、入会率の低減、なんとか会員数を獲得して立ち上げたとしても、近隣に後発の競合他社が同等レベルの施設クオリティで月会費2,980円のモデルを出店されると、ほとんどの場合で会員を引き抜かれて、せっかく創った土壌をまくられる可能性が高いです。
LifeFitは実際どうなのか
私たちLifeCoach社が展開するLifeFitは
会費 : 定期利用2,980円/30日 または 都度利用500円
登録方法 : アプリで最短1〜3分
対象ユーザー : 20〜40代(スマホ世代)のライト〜スタンダード層
というバジェット型モデルを、FC(フランチャイズ)として全国各地のFC加盟オーナーさんと連携して拡大しています。
今までのフィットネス業界の負を解消し、フィットネスジムに行くことには興味があったが行けていなかった方々や、過去に挫折してしまった方々に選ばれることはもちろん、「利益(売上-支出)」を最大化できるモデルに磨き上げていくことで、FC加盟オーナーさんにしっかりと収益を上げていただくことが、結果的にフィットネスジムの供給量を増加に繋がると考えています。
こういった考えのもと、ジムの会社がDX化をしているのではなく、フィットネスに特化したIT企業として「LifeFit」というプロダクトを磨いています。
具体的には
【売上向上に向けて】
-坪あたりの会員数最大化(坪10〜12人以上で成立させる)
-退会率を下げることでLTV(顧客の生涯売上)を引き上げる
-アプリ起点での利用開始のしやすさ
【支出削減に向けて】
-業務効率化に留まらず、無人化運営ベースすることで人件費の大幅カット
-デジタル広告による広告運用の最適化
-システムの垂直統合による内製化
などを中心に「安かろう・悪かろう・使われなかろう(=無機質な装置産業かつ利益も残らない状態)」になりがちな無人フィットネスジム業態において、ITを活用することで
「ユーザー満足度も高い(安い・近い・便利)」×「オーナーも利益がしっかりと出る(投資回収1〜3年水準)」を目指しております。
また「会費 : 定期利用2,980円/30日 または 都度利用500円」という圧倒的ロープライスを実現しながらも、ブランドとしてマシンの手配や館内の体験、デザインなども一気通貫で内製化することで、施設のクオリティを落とさず、今後追随されるであろう後発の競合他社にもまくられないモデルになるよう日々力を注いでおります。
アプリ内でトレーニングメニューの提案機能であったりも検討はしたのですが、実際にトレーニング中にスマホを見ないので、結局のところマシンに印刷したやり方のラミネートを貼っておくことが足元では求められていたり。IoTによるパーソナルデータの取得を通したフィットネスの継続支援も検討しましたが、初期開業コストのマシン代の大幅な高騰によりFCオーナーさんの投資回収期間がかなり伸びる影響で、バジェット型のプライシングでは実現すべきアプローチでなかったりと。
ITを絡めることでどう再現性高い差別化を図り、ユーザー満足度につながる館内体験を設計していくのかは、まだまだこれだという正解を見つけられておらず、日々トライアンドエラーを繰り返しております。(良いアイデアがある方は是非ディスカッションさせてください!)
直近では
クーポン機能による初回利用ハードルの軽減
web登録も可能にし、HP上などからの滑らかな利用登録
年単位でのプラン購入によるインセンティブ設計
利用頻度が落ちてきたユーザーに対しての最適なタイミングでのプッシュ通知によるリテンション(テックタッチにしすぎない)
顧客管理システムにおけるKPIのリアルタイム可視化によりPDCAを高速に回せる基盤の提供
混雑状況の可視化により、ユーザー主導で利用時間帯の分散を促し、坪あたりのキャパシティを引き上げつつも、満足度を向上させる
マシンの使い方やトレーニングメニューを館内ディスプレイで放映し、ノンストレスでスッと理解し実践できるようなレコメンド
あたりが求められており、レバレッジも効く施策であると体感しており、リリースの時機をうかがっております。
今後求められるだろうジムの特性
前述してきました「安い」「近い」「便利」のセルフトレーニング型ジムのポジショニング以外にも
総合型フィットネスジム
オンラインフィットネス
ピラティスやヨガスタジオ
パーソナルジム
サービス特化型ジム
スタッフの対応が手厚いセルフトレーニング型ジム
など、人それぞれのライフスタイルや好みに合わせて、選ばれるモデルは様々なのが、フィットネス業界の面白さでもあります。
定性的には「ITを活用した利便性の高いモデル」と「スタッフによる手厚いサポートを受けられるモデル」の二極化が進んでいき、その真ん中でどっちつかずに運営をしていると、事業として存続が厳しい状態を強いられることも予測されます。
IT活用においては外販されているジムのDXツールの活用に留まらず、OMO型(オンラインとオフラインの併合)ジムで、館内のオフライン接点だけでなく、オンラインで会員さんと繋がっているような仕組みを内製化して、高速にPDCAを回した運営をしていくプレイヤーが選ばれていくだろうとも想像できます。
またフィットネスの継続支援という観点においては、ユーザーへの対応があまりにも機械的すぎると(トレーニングの相談がAIによるルールベースのレコメンドになってしまうなど)使われない価値提供になるどころか、不信感も覚えてしまうため、表向きはヒューマンタッチにしつつも、裏向きはテックタッチで効率よく対応できるユーザー数を増やすなどの工夫も求められます。
chocozapさんの考察
RIZAPさんが新規事業として「chocozap」さんを正式に打ち出して、最近では話題となっています。
一見するとLifeFitと近いのでは?という声もたくさんいただいております。
2022年9月28日に公開されておりましたRIZAPグループ中期経営計画より、一部抜粋します。
総じて「1日5分のコンビニフィットネス」というワードで"超ライト層"に向けたポジショニングとして打ち出しております。
30坪というサイズを標準に脱毛やエステマシン、一部店舗でゴルフエリア、体重計やヘルスウォッチの配布など、フィットネスにそもそも関心のないような層を別の訴求軸をフックに獲得している印象です。
一方で30坪(コンビニサイズ感)という限られたスペースにフィットネスマシン以外を配置していたり、ダンベルなどのフリーウエイトをおいていなかったりもあり、フィットネス"ジム"としての施設の満足度は軽減していると思われます。
現在は1店舗ごとの収支は合っていないと読み取れますが、大資本による一気な拡大で「出店コスト」と「運営コスト」を圧縮し、totalで数年かけて黒字化していく計画であることは明らか。
数店舗の規模感では、再現性は低いやり方ではあるので、中小企業やスタートアップでは事業の収支が合わせられず、沈んでいくやり方ではありそうです。
また退会率は明記されておりませんでしたが、「超ライト層」が継続的に利用していくのかは、個人的には関心が深いです。
マシン以外の特典や施設環境によって、アトラクトされている会員数が多いフィットネスジム場合、定期的に味変えをしないと飽きが来てしまったりで、何でもかんでも詰め込み、衰退の道を辿るパターンが多いので、そこをどうクリアしていくのかがポイントになりそうです。
メインターゲット層はややずれていたりもしますが、同じフィットネス業界で取り組んでいるプレイヤーとしては、切磋琢磨しながら産業の牽引を負けじとしていきます。
LifeFitのモデル資料を公開します
ここまでつらつらとフィットネス業界について述べてきましたが、実際のイメージも掴みづらいと思われますので、今LifeCoach社が展開しております「LifeFit」のフランチャイズ加盟用資料を公に初公開します。
初期出店コストから、毎月のPLまで全て包み隠さず公開はしますが、フィットネス産業が盛り上がり、今後一緒にマーケットを大きくしていく方が一人でも増えてくださったら嬉しいです。
私たちはフィットネスに特化したIT企業として、地場に強い全国各地のフランチャイズオーナーさんと連携し、最速最短でフィットネス業界を登りつめる視座感でLifeFitを進めており、プロダクトの磨き込みを思う存分コミットでき、一番遠くにいけるプライシングとして、加盟金とロイヤリティの数値を設定しております。LifeFitと同様のユーザーへの料金プランの提供をしつつも、加盟金とロイヤリティが私たちのモデル以下の金額を提案する本部があれば、短期的には魅力に映るかもしてませんが、どこかで必ず折れるとも正気思っています。
LifeFitのフランチャイズ募集開始した2022年7月から約3ヶ月ほどで、お問い合わせベースで300件近く、現在30件近くの具体的なエリアのお話しにも進んでおります。
最近ですと、Yahoo!ニュースさんやフランチャイズチャンネルさんでも取り上げていただいており、大変ありがたいことに良いエリアが徐々に埋まりつつあります。
まだまだこれから拡大していく船ではあり、リスクもあるかもしれませんが、先行者優位になることは間違いなさそうです。
少しでも関心を持ってくださった方に
LifeCoach社では「1人でも多くの人の生活をスマートなフィットネス体験により、豊かにする」をミッション・ビジョンに、フィットネスのインフラを創って参ります。
足元ではLifeFitの磨き込み〜拡大を、そして中長期ではあらゆる角度から、フィットネス業界の新興プレイヤーとして、産業を盛り上げていけるよう取り組みをしていきます。
LifeFitのフランチャイズに興味がある方
フィットネス業界関係者の方
LifeCoachで一緒に事業を進めていくことに関心がある方(副業もWelcomeです!)
お気軽にご連絡ください。
カジュアルにお話しさせていただけますと大変嬉しいです!
Meety