見出し画像

加藤K超短編小説 メロン

僕は、数人の人と屋台を引いていた。
リーダーは、女の人だった。
それは、寒い夜道のことだった。
白木でできたとても美しい屋台で、まわりの風景を
明るく鮮やかにしていた。
そこには、とれたてのメロンがたくさん並べられていた。
家に向かう坂の途中で彼等と別れを告げた。
リーダーの彼女は、別れに、メロンを2つ持っていけと
言ってくれた。僕は、遠慮なくそれを受け取った。
 家に戻り、母は、さっそく、そのメロンをいただこう
と言って、台所に行き包丁を握った。
皿に盛られたメロンを見ると、甘味が強そうで、ところどころ
ザクロの様に光っていた。
皮の部分を見ると、その部分だけが、水色の発砲スチロールで
できているのがわかった。

僕は、いつまでもそのメロンを見つめていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?