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売掛金回収を確実に行う為に会社として何が必要か?


過去に在中日系企業がつまづく、
売掛金回収について色々記事を書きました。




そもそも、何故売掛金を回収するのが
これほどにまで難しいのでしょうか。



異文化だから。





と言ってしまえば楽なんですが、
そんな簡単な話で済むものでもないですし、
中国独特の商習慣も関係していることは確かです。



でも、それだけじゃないんですよね。



多くの外資系企業が、
この中国の巨大な市場に魅惑され
製品によっては、レッドーシャンに
突っ込んできてるわけです。


要は、別に中国市場に限った話だけではなく、
日本市場でも同じようなことが言えるわけです。



個人的に、売掛金回収が困難となっている
原因は以下の4つかなと思ってます。


1. 自社の製品もしくはサービスがオンリーワンでないこと、他の同業他社でも提供可能なこと
2. 客先と自社の強弱の関係がはっきりしていること
3. 決済条件のサイト(期間)が長いこと
4. 自社の客先が少なく、1社を訴え客先として失うことを恐れている状態になっていること



言葉を変えて言うと、


どこも簡単に作れないような、真似できないような製品を提供すること、
客先との関係がイーブンであること、
掛金商売をせず前受金でもらうこと、
多くの客先を有することで取引や交渉に有利に立てるようにすること。



いや、わかってるよそんなことはと。



そんなことできてたら誰も苦労しないよという声が聞こえてきます。




確かにおっしゃることは分かりますが、
これができないということは
差別化できないということなので、
いずれ淘汰されることは必然なんですよね。


日本のようなある程度信用取引が出来る社会だと、
それほど多くの問題は発生しないかもしれません。


しかし、中国にしろ諸外国において取引をする際、
売掛金を立てること自体、
常に回収リスクがつきまといます。


内販やれ!と本社からお尻を叩かれて、
売りを立てて物を出荷したものの、
お金が回収できない、そんな声は
ここ中国で事業を展開する日系企業の方々から
よく聞こえてきます。



私が長年従事してきたとある業界で活躍する日系の大手商社さんが、
この中国市場から徹底するという話を聞きました。


撤退理由は、国有企業であれ民間企業であれ、
債権が回収することが困難で、
採算に合わないから。


普通は、中国の商社を間にかまして
販売することがまあ言えば「王道」なわけですが、
彼らはそれをせずユーザーに直売りを立てていたわけです。


ところが、商品代を払ってもらえない、
もしくは、月末締め翌月末起算120日後手形などの
悪条件で社内で利息を取られる上に、
挙げ句の果てには、お金すら回収できていないままに
客先が倒産してしまう。


そんなことが日常茶飯事に起こっています。



この状況を打破するには、
会社全体での意識改革とマーケティング力を
磨いていかないといけません。


マーケティングはマーケティング部(どちらかというと企画開発部的なイメージ)に
任せておけばいいんだよ、ではどこの市場でも勝てません。



売上債権がしょっちゅう焦げ付く
というような会社さんは、
本当に要注意です。







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