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ビジネスマンよ、人民元脳になれ!

私の1カ月ほど前のツイートに、とある方が引用ツイートして頂いた。これを読んでふと思い浮かんだことがある。

一般的に、この「つーさん」さんのように、在中日本人が「〇〇〇元」と聞くと、脳内ですぐさま日本円だといくらか、という変換作業を行っているように思う。

日本の本社から派遣されていることが多い駐在員であり、日中相互で情報をやりとりしているのだから、この習慣は当たり前だし、母国だといくら相当で、それでその人民元の値段であったり、価値であったりを比較してコスパがどうだとか判断しているのだろう。それについては私も理解はできる。

ただ、私はその脳内変換作業は一切行わないようになっている。常に、「この価格は(元価格として)妥当なのか?」と考えている。


………


どういうことか?


私は常に小売りに近いところにいるので、中国の市場で、中国のいち消費者として、その価格は適正なのか、高いのか、安いのか、妥当性を考える癖がついてしまっている(要はその価格が(量的に)どんと売れる価格帯にあるのかどうかを常に考えている)ので、日本円にわざわざ脳内で変換しない、ただそれだけである。

別にこれがいいことだとか、悪い事だとかいうつもりは更々ない。ただ、中国で物を売るという立場にある場合、この「人民元価格を人民元脳で捉える」ということは非常に重要である。

人によっては、意識しないでもこの習慣が染みついている場合もあるが、あくまで少数である。殆どの人が、このプロセスを踏んでいない気がするのである。

※これは中国語学習者にも同じような現象が存在する。よくありがちなのは初級〜中級車が「中国語→日本語へ変換→理解する」というステップを踏み、上級者のような「中国語→中国語で脳内処理」するという域に至っていないことに似ている。

我々商売人は、「人民元脳」を備えもつことが最低限必要ではないのだろうか。そんなことをふと考えたこの夏。


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ちなみに、中国人の場合、3大ECにおいて、単独のプラットフォームしか使わない人、買う商品によってプラットフォームを使い分けている人がいる。

例えば、

拼多多→とにかく安い物を、安く済ませたい人、納期は多少長くなってもよい(価格命脳)

タオバオ・天猫→安くて種類が豊富(万能さ命脳)

京東(JD)→価格が若干高くても、物流が早い方がいい(納期命脳)

と言った具合。それぞれのプラットフォーム毎に、客層がはっきり分かれるのが興味深い。

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