早期教育に熱心だが自分は一才手本を示さない中国人の親達
私の妻は他の中国人同様何かと娘に何かを学ばせようとするのですが(特に語学)、私が彼女にいつも言うのは「早教」なんぞ、ほとんど何の役にも立たんぞと。
例えば私の長男は幼稚園の時、英語クラスに入り、数ヶ月でネイティブのような発音で喋るようになりましたが、幼稚園から小学校に上がり、英語の授業の質と頻度が下がるとあっという間にできなくなりました。
語学なんかは本当に環境が大事で、普段その外国語を喋る環境になければすぐに忘れてしまうものなんですよね。 子供には色々なことを体験させるべきだ!論はよく巷で聞くのですが、何かを学ぶっていう観点で言うと、まだ右も左もわからない子供が、親に言われるがままに「やらされた」としても、まあ身に付かんのですね。
受験戦争を勝ち抜かなければならない!スポ根のような世界線がありますが、中国の場合大学受験にかける親御さんの熱意はすごいものがあります。そういうのを見ていると、いまだに中国は科挙の国なんだなと思うわけです。
今の景気じゃ大学卒業した瞬間に失業する人が2割以上いるっていうのにです。(中国は日本と違い、大学を卒業してから就職活動が始まります)
私は小中と一部の同級生が私立の進学校に進んでいく様子を側から見てて「頭いいやつはすごいなあ、でも私立の学校にいくん何の意味があるんやろ?」と思ってました。
大学生になった後、そのエリートの彼ら彼女らが気づけば自分と同じ大学だったり、自分より下のレベルの大学に入ってたり、社会人になってから自分より給料低かったりみたいな事例をたくさん見てきました。
中国人の親御さんの場合、自分では教えたり教えられないこと、何も実践していないことを、金を使って子供に学ばせることを強要する方が一定数見受けられます。
英語身につけて欲しいなら、自分が楽しそうに勉強してる姿を見せるべきだし、何かに熱中してる様子を見せるべき。子供は親の背中を見て育つって言うじゃないですか? 率先垂範という言葉を知らず赤の他人に我が子の将来を平気で押し付けるのは「何の意味があんねん?」と思うんですよね。
上海で空手の指導員やってた時もそれを切実に感じてました。 子供により良い教育を受けさせたいという親心は素晴らしいものですし、否定はしませんが、あのような詰め込み教育に莫大なお金をつぎ込むのは、私には本当に理解ができない。
【参考記事】 空手の元立ちを子供にやらせると怒りだす中国人保護者達