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何故日本人は中国語習得に手こずるのか?


NOTEで面白い記事を発見した。多言語話者がどれ程の時間で各言語を習得できるのか等の考察を書かれている。非常に興味深い。

学生時代に、大学でドイツ語を2年間、韓国語を1年履修、学生時代にイタリア語、スペイン語を独学した私からすると非常に納得がいく内容である。是非ご閲読頂きたい。

言語間の距離が、その学びやすさを決めるのです。彼らは外国語(ヨーロッパの言語に限りますが)を学ぶ上でとても恵まれた環境にいるわけです。 だから何ヶ国語も話せる、っていうのをありがたがる必要は全くなくて だって日本人であるあなたが本気で英語を習得しようとしているなら、 それはヨーロッパの人達が自分の母語に近い言語をいくつも習得するよりも、遥かに大変な道のりなのですから。 ただ、そのことに気づいていない人は多いですよね。”

これを読んで思ったのは、日本語話者が中国語をある程度ものにするのに何故これほど苦労するのだろうか、ということである。

韓国語やマレー語、インドネシア語、モンゴル語をかじったことがある私から言わせてもらうと、それらの言語は日本語に非常に近い。なぜなら、文法構造がほぼ同じだから。

つまり、ヨーロッパの諸言語と同じで、ラテン語から派生していった各言語の習得はそれほど難しくないということと似ている。言葉を覚えれば、文法は同じなので習得スピードが段違いで上がる

では、何故日本語話者が中国語を勉強するとなると途端にハードルが上がるのだろうか?

文法構造の違い、発音・イントネーション・声調等の違い、つまりそもそもの言語体系が違うということなのだと考えている。

※この辺話し出すと長くなるので割愛するが、また別の機会でNOTEを書いてみたいと思う。

故に、中国語の習得に時間がかかるのはしょうがない。もちろん、同じ漢字文化をもつため、欧米人と比べれば漢字の習得は段違いに早い。(もちろん簡体字という記号のような文字には苦戦するが、違いを覚えれば後は早い)

それを差し引いても、文法であったり、量詞であったり、日本人が特に苦手とする「発音」だったり、何年中国にいても習得できない人は多い。もちろん、その人のセンスだったり、勉強時間だったり、個人によって全然変わってくるのだが、全く違う言語体系のものを勉強するのだから難しくて当たり前。

時間をかけてものにしていくしかないのである。焦らずにこつこつとやること、それが中国語習得への回り道のようで近道なのではないか

初級者はくれぐれも「一カ月でマスター!」みたいなのに踊らされてはいけない。

※日本語の起源、という古い本があるが、日本語というものはどこからきてどう生まれたのかを考察されている名著である。言語に興味ある方は是非読んで頂きたい。私はこれを大学1年の時に読んで衝撃を受けたのをよく覚えている。電子書籍では読めないので、アマゾンから本をスキャンしてくれる業者さんに直接送り、PDF等で納品してもらえれば海外に住んでいても読める。中々日本に帰れない昨今、是非お試しあれ。



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