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「謙遜するは美徳」が蔓延っている

日本人の国民性として
自分のことを自慢することははしたないこと、
例え褒められても、否定することが望ましい
などという意識があると思う。
自分のことだけでなく、子どものことを褒められた親が
「うちの子なんて」とか
「〇〇がダメで」(話題になってない部分で欠点を全面押してくる)
という場面に幾度も遭遇している。
これを聞いて育つ子どもたちは、
「自分はいいところないんだ」と
思ってしまう。
この場合の謙遜は、自己否定になってしまっている。

こういう環境で育ったからか
高校入試や就職試験の時に、自己PRがままならない子たちが多い気がします。
今日も高校のキャリアガイダンスで
自己PRの作成をしたのですが、
今までやってきたことの棚卸しは書き出せているのに、
自分の長所、いいところは?の問いになると途端に手が止まってしまう。見ていて面白いほど、悩んでいました。
個別フォローしながら、「あなたは何者?って聞かれたら、何という?」と問いを変えてみても
「わからない」とかえってきます。
何年か前までは、その問いに
「ワガママ」とか「気が短い」とかネガティヴワードで返してくる子が多かったですが、
最近は、「わからない」がダントツ多いです。
自己否定の環境の中にいたためか、
何者でもない人になってしまっているようです。
"謙遜の美"の弊害です。
謙遜は人間関係の潤滑油かもしれませんが
その中に浸ってしまうと、自分自身すら認めてあげられなくなってしまうのです。

誰と比べるでもなく
私は何者ですと言い切れるように
まずは、褒め言葉を受け取っていきましょう。
褒められたら「ありがとう」と受け取るところから始めてみてください。
内心「えー」と思っていても、まずはOKです。
褒められた時の反射を、「ありがとう」に変えてみるだけです。そう、格好から入るです。
「ありがとう」が自然と出てくるまで、意識して言ってみてください。

これだけでも、自分自身を少し好きになれます。「自分を好き」を自覚できたなら、自分の長所はすぐ見つかります。
お試しあれ。

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