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旬の美味しさを届けたい〜宮崎長友農園・後編〜

たくさんのフルーツを栽培し、フレッシュで美味しいジャムを製造している「宮崎長友農園」さん。菓te-riの「宮崎フルーツバター」も手がけている”ジャムリエ”こと長友宣洋さんに、ジャム作りやものづくりへのこだわりをお聞きしました。後編の今回は、ジャムへの想いやこれから、宮崎フルーツバターの開発秘話をお届けします。

旬の美味しさを広めたい

ー前回の記事では、「低温真空調理」でのジャムづくりのメリット、長友農園のジャムの美味しさの秘密をお聞きしました。こだわりのジャム、きっと多くの方に味わってもらおうと、いろいろなところに奔走されたのではないでしょうか。

長友:そうですね。フルーツは1年の間で旬といえるのはわずかな期間で、その旬の時期に収穫し、ジャムに加工します。フルーツの収穫時期ではない時には、卸先を開拓しようといろいろなお店や業者さんを回りました。ある時、世界中にフランチャイズのある「インターコンチネンタルホテル」のシェフが宮崎を訪れ、うちのジャムを買っていってくれたそうで、後日「美味しかった」という電話をいただきました。それをきっかけに、インターコンチネンタルホテルの朝食にうちにジャムを採用してもらったんです。その後、JALの機内で販売されたり、いろいろなメディアに取り上げてもらったりして、ようやく多くの方に手に取ってもらえるようになりました。

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ー長友さんのジャム作りへのこだわりが伝わったのですね。
長友:通常は製造の際に、量を多くするため水を足したり、砂糖を多く入れたりするのですが、うちでは水は一切入れず、砂糖も必要最低限しか入れていません。そんなこだわりが認められたようで、本当によかったなと思いました。
やっぱりフルーツは、旬の時期に食べるのが一番美味しいじゃないですか。その採れ立てで旬の美味しさを、ジャムで一年中楽しめるようにするのが夢なんです。


宮崎長友農園と菓te-riの出会い

ーでは、菓te-riのフルーツバターを製造することになったきっかけも教えてください。

長友:菓te-riの店主・椎葉さんから依頼をいただき、はじめは「宮崎バターサンド」のバタークリームに入れるジャムを納めていたんです。宮崎バターサンドがとても人気になり、お客様から「バターサンドのバタークリームだけを販売してほしい」という声が上がるようになり、「宮崎フルーツバター」を開発することになりました。
開発には、半年以上かかりました。特に「高千穂バター」と、フルーツの水分が分離してしまうことが最大の難関でした。そこで、「高千穂バター」を製造している「Dairy南日本酪農協同株式会社」さんに来ていただき、バターの扱い方についていろいろと教えてもらいました。すると、バターとフルーツがうまく混ざり合うようになり、ようやく「これでいける!」という手応えを感じるものに辿り着いたんです。

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できたてのジャムを味わえる場所を作りたい

ー長友さんのこれからの目標はありますか?
長友:コロナ禍になり、イベントの中止や卸先の休業で、ジャムなどの加工品の売上も大きく落ち込んだことで、これからはお客様との直接の繋がりをもっと大切にしていきたいと思うようになりました。
長友農園のフルーツそのままのジャムは、アレンジも多様です。ドリンクにしたり、クリームチーズやオリーブオイルとの相性もいい。また、できたてのジャムの味は格別です。そこで、いろいろな食材とジャムを楽しんだり、できたて熱々を味わってもらえるような「生ジャム専門店」をオープンしました。

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実は、2棟の建物を自分たちの手で建てたんです。気軽に寄れて、生ジャムを使ったドリンクやフードを提供します。
ここでは、注文を受けてからその場で作る特別な「生ジャム」を楽しんでもらいたいですね。これは、長年かけて編み出した、あまり火を入れず短い時間で仕上げることで果物にストレスをかけず、風味と色、果物そのままの味を極限まで引き出すという独自の製法だからこそ実現できることだと思っています。


ー長友さんの「フルーツそのままのジャム」が、宮崎のフルーツの魅力を全国に伝える役割を担っている気がします。
長友:宮崎は寒暖差があり、たくさんの品目のフルーツが栽培されています。やっぱり生産者としては、旬のフルーツを生で味わう魅力も伝えていきたいので、長友農園のジャムがそのきっかけになれたら嬉しいです。

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キラキラと輝く宝石のようなジャムには、長友さんのフルーツやジャムにかける想いが詰まっていたんだと感じました。食卓を彩るフレッシュなジャム。みなさんもぜひ味わってみてください!
長友農園の公式サイトはこちら
https://www.nagatomo-farm.co.jp/

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