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旅についてのお話

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日本一周、アメリカ横断、ユーコン川下り
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#行った国行ってみたい国

挫折は人生のセーフティーネットなのかもしれない

noteを始めたとき、きっといつかこの旅について書くことになるだろうと思っていた。 過去の旅についてnoteに記すたびに、次はあの旅について書こうと心の中で思うのだが、ついつい先延ばしになっていた。 別に自分の失敗について話すのが恥ずかしいわけではない。 そんなことを言えば、今までのnoteなんて、スキが欲しいために恥ずかしい身の上をさらしている痛いnoteばかりではないか。 僕がこの旅について書けなかったのは、旅を終え帰国した後、写真の整理をする気も起こらず、かとい

ユーコン川のほとりでのソロキャンプは僕に人生の水準点を示してくれた

大学3年生のとき、アラスカのユーコン川を3週間かけてカヌーで下った。 ユーコン川は、カナダの北部、ユーコン準州のホワイトホースからアラスカ州を経由し、ベーリング海に注ぐ川だ。 この旅のきっかけは、前年の夏、アメリカ横断のオートバイツーリングの途中で、カナディアンロッキーのバックパッカーズ(格安のドミトリー宿)に泊まった時のことだった。 ロサンゼルスでオートバイを購入し、ニューヨークを目指す予定だったが、せっかくだからついでにロッキー山脈をオートバイで越えてみたいと、北米

夢のバトンをつなぐ

大学1年生の夏。 オートバイで日本一周のひとり旅をした。 京都の家を出発し、日本海を北上。北海道を回った後は、太平洋岸を南下。日本地図に一筆書きを描きながら、四国・九州を経由して、フェリーで沖縄へ。この旅は16歳の時からの夢だった。 旅は終盤に差し掛かっていた。 夏も終わりに近づき、沖縄に向かうフェリーの中は、思ったより人が少ない。その2等客室の大部屋には自分と同じくヘルメットを片手に、大きな荷物をかかえた旅行者。一目見て互いに長距離ライダーだと直感した。 KAWAS