金星は月に問ふ


今人不見古時月

李白「把酒問月」

学生時代、国語は大好きだったけれど古文が苦手でした。
とりわけ漢文が何が何やらさっぱりだったわけですが、
大人になるにつれて古文が読めたらどんなにいいだろうと思うようになり
でも勉強せず、そして人生完全後半戦の今、無性に漢詩が読みたい欲がわいてきました。

「光る君へ」を見ているからというのもなくもないのですが、
ここ最近、何かと漢詩についての文章や「漢詩」という単語が目につくので
きっとなんか自分のどこかが求めているのかもですね(なんかよくわからん理由)。

しかし元々さっぱりわからなかったものを老化de劣化した脳みそは耐えられるのだろうか(てへ)
と思いつつ、とりあえず超有名な李白と杜甫をさらりと目を通しております。
冒頭の詩は超有名な李白の超有名な詩です。
私は不勉強なので存じませんでしたが、この一節(っていうのか?)を読んだ時、ものすごく嬉しかったのです。

今人不見古時月 今月曽経照古人(今、人は見ず古時の月、今、月はかつて古人を照らす)
訳すと
「今、生きている人は昔の月を見ることはできないが、今、見ている月は大昔に生きた人たちを今と同じように照らしているのだ」
という感じです。

泣きそう・・・・・。
いや、ね、私は子供の頃から山や海や月や星などの自然物、神社仏閣や古い物を見ると、
「ああ、きっと私が生まれる前に生きてきた人々が見てきたものを自分が今見ているんだ」って、まるで時空が歪むようなものすごく不思議な感覚になるんです。
その感覚を感じるのが今でも好きなんです!!!
なもんだから、
この詩を目にしたときに、その感覚が言葉になっていることに感激したし、
遥か昔の中国の詩人も同じような感覚を味わったんだなぁと思うと言葉にならない気持ちになるし、
悠久の時を越えてなお変わらずそこにあるものたちへの愛おしい気持ちが溢れてくるしで、
いろーんな意味で泣きたくなるんです。

李白、いや李白先生、やっぱりすごい(超遅)
なーんて、まだまだ難しいのですが(苦笑)
のんびりじっくり漢詩を読んでいきたいと思います。

動画は
戸川の純ちゃんが歌う平沢進先生の「金星」
李白=李太白=太白=金星つながりです(;'∀')

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赤裸々な告白とかではありません。

齢50を過ぎた女が自分の愚かさと間違いとまあいっかをつぶやく日記

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