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ジョジョの奇妙な武闘会・6『同人小説』

   この小説はジョジョの奇妙な冒険を好きで読んでいる人向けのものです。それをご理解していただいてお楽しみください。


 第五試合 空条承太郎対カーズ

承太郎はジョセフの言った言葉を思い出していた。ディオのような吸血鬼を食料とした生物で、しかもカーズは究極生物になっていて、弱点はないらしい。ジョセフもカーズには勝ったというより、運良く宇宙に追い出せただけだそうだ。承太郎の力では勝てないとさえ、ジョセフは言い切っていた。

承太郎「ジョースター家は何でこんな化け物ばっかりと戦っているんだ。やれやれだぜ」
カーズ「なんだ。少しアイツに似ているな」

承太郎はカーズに近づくと、時を止めた。
承太郎「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ」
 カーズがずたぼろになり吹っ飛んでいく。しかし、生きており、すぐに再生を始めている。
承太郎「やれやれ。五秒間で五十発ほどラッシュを食らわせてやったのに生きているのか」
 

承太郎はまた時を止め、今度はカーズの頭を集中的に潰した。頭は完全になくなっているが、カーズはまだ動いて、再生を始めていた
承太郎「本当に弱点がなさそうだぜ」
 

そう呟いた時に、承太郎の腹に鋭い痛みが走った。鱗のようなものが腹に刺さっている。頭を潰したことで、油断していた。まったくもってカーズは化け物である。
 

承太郎は深呼吸をした。そして、また時を止めた。次に承太郎がしたのは、何故か帽子を脱ぎ、カーズに被せることだった。そしてその姿が観客席から見えやすいように移動させたのである。
 

カーズは一瞬、何が起こっているのかわからなかった。承太郎を見つけ、殺そうと思った瞬間、耳元でカチリという音を聞いた気がした。その瞬間、カーズの身体は爆発し、粉みじんになっていた。
 

カーズは誰も倒せない。ジョセフ老はその心配で胸が一杯だった。だがしかし、仗助から聞いた情報が、ジョセフ老の心を明るくした。吉良吉影のスタンドは相手を爆発させ消滅させることが出来るらしい。それを知り、何とか吉良の力を借りようと思っていた。ジョリーンの治療が必要になった時に、ジョルノに棄権を強く進めたのもジョセフである。ジョセフ老はジョルノが棄権する代わりに、吉良にカーズを倒す協力を求めたのだった。承太郎は吉良の力をかりて何とかカーズを消滅することに成功したのである。
 第五試合勝者 空条承太郎

               ☆

 第六試合 ジョセフ・ジョースター対ディアボロ
ジョセフ「やっと、俺の出番かあ。ふっふ、格好いいところを見せてやろう」
 我がキングクリムゾンの能力の敵ではないが、一応こいつはスタンド使いなのだろうか、とディアボロは疑問に思っていた。
ジョセフ「じゃーん、では見せてやろう。俺のスタンド、ハーミッドパープルを」
 若いジョセフもジョルノの矢でスタンド能力に目覚めていた。ただジョセフ老とは違って、茨がドンドンと合わさっていき、人型のスタンドになった。少し違うが、緑色のストーンフリーのような感じになっている。

ジョセフ「ふっふ、ジョリーンのスタンドを見てピーンときちゃったもんねー。残念ながら年老いた俺はスタンドをちゃんと使いこなせていなかったようだけど、俺は違うぜ」
ディアボロ「スタンドを持っていたか。だがどんなスタンドだろうと、我がスタンドの前では無力。気をつけるのはジョルノのゴールド・エクスペリエンス・レクイエムだけだ。死に続ける人生から解放されたのだ。また再び頂点に立ってみせる」
キングクリムゾン!
ディアボロは予知したジョセフの動きを見ていた。しかし、何かおかしい。ジョセフの動きがブレて見える。何人ものジョセフが予知の中に存在し、いろいろな動きをしているのだ。

ディアボロ「どういうことだ? こんな奇妙な予知は見たことがない」
ジョセフ「あ、あ、ディアボロだっけ? 特別に俺の能力を教えてやる。まずは俺のハーミッドパープルは相手がどこにいるのか感じ取ることが出来る。年老いた俺は何か道具を使わないとわからないようだが、俺は違う。だからお前を見失うことがない。しかし、それはおまけに過ぎない。どうやらハームッドパープルの真の能力は予知にあるみたいだ。俺は五秒先まで何が起こるか見えている。時間を飛ばして、その世界を自分だけ動き回れる能力らしいな。でも俺はお前がどう動くかわかっているから、それに対応して攻撃する。ということは時間を消し飛ばしても、飛ばさなくても俺の行動は変わらないんだよ」
 ディアボロは言われて気が付いた。この予知で見えるジョセフは、自分の動きによって決定されるのだ。俺が右から行くと、右にパンチしているジョセフが正しい予知になり、左に行くと左にパンチしているジョセフの姿が本当の予知になる。ディアボロの能力がまるで無効化されていた。最悪の相性だとディアボロは悟った。

ジョセフ「スタンドでぶん殴るのはどうもまだ苦手でね。武器を使わせてもらう。この剣なんかいいな。油があれば波紋がもっと流れるんだけどな」
ディアボロはジョセフの言葉を聞き思った。話を聞くかぎり、このジョセフというやつはスタンド能力に目覚めてまだ浅い。ならば単純なスタンドのラッシュ対決で勝てるのではないだろうか。ジョルノはもう棄権していない。このジョセフさえ倒してしまえば、優勝もぐっと近くなる。

ディアボロはジョセフに近づいた。ジョセフも待ち構えている。
ディアボロはラッシュを繰り出すと同時に、時間を飛ばした。そしてジョセフの後ろに回りこもうとするが、やはり対応しているようで、的確にこちらに攻撃が来ていた。しかし、スタンドのパンチは弱弱しい。ジョセフの持つ剣にだけ注意していれば、勝てるとディアボロは思った。

ジョセフはふと意識が途切れて、気が付くと、さっき向いていた逆のほうを向き、ディアボロと殴り合っていた。なるほど、時を飛ばされたんだなとジョセフは気がついた。剣を振るうと、ディアボロは華麗によけている。
ディアボロは剣をよけると、キングクリムゾンの渾身のパンチをハーミッドパープルに叩き込んだ。ハーミッドパープルの腹をパンチは突き抜けている。

ディアボロ「ふはは。勝ったぞ」
ジョセフ「おいおい。ちゃんと俺のスタンドを見てみろよ」
 見ると人型だったハーミッドパープルのお腹はいつの間にか空洞になっていた。キングクリムゾンのパンチはただ空洞部分に通っていただけである。ジョセフはハーミッドパープルの人型を解いて、ディアボロに絡ませた。時を飛ばした直後なので、相手は予知を使おうと関係ない。

ジョセフ「思ったとおり、剣とスタンドのパンチだけに集中してくれたみたいだな。戦い方はいろいろあるんだぜ」
 ディアボロが眼を向く。
ジョセフ「次にお前は『馬鹿な』という」
ディアボロ「ば、馬鹿な。はっ」
 ジョセフはハーミッドパープルに波紋を流し込むと、ディアボロを失神させた。一ヶ月は起き上がって来られないだろう。
ジョセフ「戦ってきた化け物たちと比べて、人間相手だと楽勝だぜ。まあ、相性の問題もあっただろうけどな」
 第六試合勝者 ジョセフ・ジョースター

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