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満足するまで空を眺めてみたい
空を見るのが好きだ。
雲ひとつない青空よりかは、雲があったほうがいい。
いくつかの雲の中からひとつを決めて、
その雲がどんな風に形を変えていくかを見えなくなるまで観察する。
ただそれだけのことを、ずっとしていたい。
けれど、それをするのは結構難しい。
誰にも何にも邪魔されない環境がなくてはならない。
空が見渡せて、人も車も通らない、尚且つ寝転がれる場所。
上を見続けると首が悲鳴をあげるので、寝転がれることは必須だ。
あと大事なのはやはり天候。
天気予報を見て晴れだったとしても、空のコンディションは行ってみないとわからない。
夏や冬は避けたほうがいい。
夏の入道雲や冬の澄み渡った空も好きだけれど、外で見続けるには体がもたない。
そんな条件に合う場所と気候に恵まれたとしたら、あとは己との闘いだ。
まず、トイレや食事は事前に済ませておく。
スマホの電源は切る。そもそも持っていかない。
帰りの時間や明日やることなどを考えない。
頭を空っぽにすることは案外できるけれど、維持するのは大変だ。
何か問題を抱えていて逃げようとしても、不安は追ってくる。
身の回りのことを綺麗にして、やっと空と対峙できる。
……空を満足するまで眺めつづけるには、人間をやめないといけないかもしれない。
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そういえば22日の夜は、こと座流星群があるらしい。
見られるといいね。
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