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情報の洪水。弱者に刺さるコンテンツは受ける。儲かる。ってはなし。 【脳の脆弱性】

① 騙されないこと

A 資産の増え方
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資産=(収入-支出)+(運用資産×利回り)
収入・・・基本は労働による収入
支出・・・生活するうえでの経費
運用資産 × 利回り・・・投資による利益
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「騙されない系の話」ってキリがありません。こういう系統の話ばっかりだとコンテンツに厚みが出ませんので、今回で一度ストップにしようと思います。ちょうど「学び」という単語の危うさ、きな臭さについて取り上げたばかりでしたので、今回は近いネタをまとめようと思います。

② 情報の洪水時代

未曽有の感染症に見舞われて人類全体がパニック状態の昨今。やっぱりといいますか、ネット上では新型コロナウイルスに関しての情報であふれています。こういった緊急事態なものですから、仕方ないといえば仕方ない。でも多すぎる情報に触れるうちに、妙にナーバスになってしまう人がいます。僕は(一応)医師として勤務しており、患者さんからは新型コロナウイルス関連で質問を受けたりします。どうにも、多くの患者さんは「SNSとか新聞とかテレビで、コロナの情報ばかり。いろんな人がいろんなことを言っており、何を信じていいのか・・・」と困り顔。まあ、そりゃ毎日ヤバいウイルスの情報ばかり受け続けたら、嫌な気分にもなります。もちろん、なかには貴重な情報もあるでしょうけれど。

感染症に限らず、いろんな情報が嫌でも押し寄せてきます。繰り返しになりますが、なかには貴重な情報だってある。とくに生き死にに関わる内容は貴重ですよ。台風情報とか洪水の情報とか。でも個人的には、芸能人や有名人の結婚報道とか不倫騒動とかスキャンダルとか、クソほどどうでも良かったりします。まあ一例ですが。

③ あっちから来る。でも、こちらでブロック。

こっちが情報を欲していなくても、「あっち」から勝手に情報が送られてきます。まあクソほど迷惑なのですけれども。まあでも、そう考えると、「あっち」も情報を送ることでご飯を食べているわけで。そりゃ必死に送ってきます。

そうです。本質的な話、情報交換は「受信者」と「送信者」の存在があって成立します。いくら「送信者」がうるさく情報を送り込んできても、受け手である僕らのほうで聞く耳を持たなければいいのですよ。情報を取り入れることで気が滅入るのなら、こちらからシャットアウトするのが賢明。反応しなければいいのです。この世で一番恐ろしい復讐方法は、無関心。

情報源から適切な距離をとって、遠ざけるようにすると良いです。ちゅーか、そもそも、こんなにメディアが乱立している時代ですから、真偽不明の情報も多い。正しくもない情報で気分を害されるほうがバカバカしいと思いませんでしょうか。

どうしても情報が必要なときには、よく分からないSNSのインフルエンサーのポジショントークより、国や役所の統計データを判断基準に採用しましょう。なお、国の発信する情報だって、暫定的に正しいと思われているものですので、もちろん鵜呑みにしないこと。疑ってかかるようにしましょう。

④ コンプレックスこそ情報商材のエンジン

SNSやネットの広告で「体重が10kg落ちました」とか「身長が10cm伸びました」だの「月収100万を副業で達成」やら、見たことあるでしょう。まさか、みなさん、鵜呑みにしていないでしょうけれども。大抵の場合は誇大広告であり、盛っている可能性が高いですわ。まあ改めて伝える必要もないことですけれど、コンプレックスにまつわる商品って売れるんです。収入とか身長とか体重とか、個人が生きていくうえで避けられないステータスですから。広告も煽るような感じになり、その煽りを食らった人が情報商材を購入するわけです。

広告や情報発信者が信憑性をあげるために、証拠画像を載せてくるかもしれない。たとえば札束とかスタイルのよい体の画像とかね。聡明な、みなさんなら大丈夫だと思いますが、画像があったからって信用しちゃいけませんからね。フォトショとかアプリでいくらでも加工できてしまいますからね。全く証拠になっていませんよ、その画像。画像があったからといって、真実とは限りませんから。

さて、話を戻して。コンプレックス産業における情報商材で、商品を売りつける心理的な導線は、以下のとおりです。以下は一連の流れ。

発信者:コンプレックス(お金、見た目、キャリアパス)を煽る。

受け手:煽りを食らう。真に受けてしまい、混乱する。不安になる。

発信者:「救いの手」となる方法をまとめた情報商材を提案する。

受け手:脳ミソが緩い受け手は、購入してしまう。

⑤ 脳ミソの脆弱性モデル

僕ね、買う方も買う方だと思うのです。いや、もちろん良い商品だったら構わないけれども。上記④で紹介した導線は一般的な事実であり、宗教にも通じるほど古典的なものなのです。

ただし、情報を届けられた全ての人が導線に乗せられるワケでもなくて。情報とか購入感情に揺さぶられやすい人っているんですよね。僕は「脳の機能の脆弱性」が絡んでいると解釈しています。普段から医師として患者さんに接する業務を行うなかでも、すごく感じる部分であります。

窃盗犯とか、わいせつ犯とかって、やたらと同じ内容の犯罪を繰り返す習性があるでしょ。特定の刺激(感情だったり性的な刺激)に揺さぶられたときに、自身の行動を制御できない人がいる。だから何度も繰り返す。これはもう病気です。脳の神経回路がバカになっていて、緩んでいる。犯罪は極端な例ですが、一般人でも「脳の機能の脆弱性」には個体差があり、やっぱり緩い人は緩い。

たとえば。マルチとかネズミ講とか変なオンラインサロンにハマる人って、面白いくらい似たような詐欺コンテンツにハマるんですわ。本人としては頑張って投資しているつもりでも、よくよく聞いたらネズミ講だったり。うーん。なんつーか、基本バカなんですよね、そういう人は。脳が緩い。よく考えないからハマるのね。

⑥ 儲けたいなら、「脳が緩い人」を狙う。

どうしても情報商材やらネットの世界で儲けたいなら、「脳の機能の脆弱性」を持った人を狙うのがよろしい。フツーのコンテンツを作っても、売れないですから。うまいこと脳が緩い人に揺さぶりをかけて、うまく購入までもっていかせる。こういうセンスがある人が、いいマーケターになれます。

⑦ 真理:参入障壁が低いからこそ、コンテンツのネタになる。

これからの時代は会社に雇われて働くのは厳しい。終身雇用が崩壊する。年金も怪しい。いまのうちから個人でスキルを身につけましょう。「個の時代」の始まりです。はい、このコンテンツで英語とプログラミングと資産の勉強をしましょう。・・・・・だいたいこんな感じで有料コンテンツに引っ張られます。

そんなに「個の時代」が好きなら、いっそ東大の医学部医学科に行って、医師免許を取って、放射線科で遠隔読影のスキルを身につけるのが確実ですよ。どこでも仕事できますから。給料も高いし。

でも、そういった自己啓発系のコンテンツで「医師免許を取りましょう」なんて、まず言われないでしょう。たいていが英語とプログラミングと資産運用ネタになります。

なんでって? 

「参入障壁が低い」から。

英語の勉強なんて教科書があれば道端でできますし、プログラミングもパソコンがあれば開発環境なんて秒で作れます。資産運用もネット口座を開くだけ。いずれも簡単にできるんですよね。だから、「脳の機能の脆弱性」をもった人でも、簡単に取りかかれるから、ネタになってしまうんです。しかも、たちの悪いことに、コンテンツでは「学ぶ歓び」を与えているだけなのね。例えば英語を学んだとしても、学んだ事実が仕事につながって収入が増えることとは別問題。プログラミングもそう。「オンラインスクールで学びました!」って事実だけで、沢山の割がいい案件を受注できるわけでもなくて。やっぱり獲得のしやすさは、実務経験の長さに依存してきます。

医学部に入って独り立ちできる専門スキル(たとえば放射線科の読影)をガッツリ身につけるなんて、時間と金が相当かかる。一般的にハードルが高すぎる。脳が脆弱な人は我慢が出来ず、目先の幸福に飛びつきがちなので、先の長い話が理解できないのです。仕掛ける側は、そういった細かい事情も(多分)知っているハズです。

⑧ まとめ

・情報が多すぎるときには、こちらがフィルターをかける。
・ネットを利用しすぎない。
・売りつける側の心理に立つと、見えてくることが多い。

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